嫌いな人から学んだこと
相互フォローさせていただいている方の記事が目にとまったので、私もさらっと、このタグで書いてみることにします。
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「私、超プリン体が、嫌いな(?)人から学んだこと」※実話
小学校の頃、私は「自称ガキ大将」で、ケンカは苦手なクセに、大きな口を叩いては、誰彼構わず喧嘩をふっかける、「嫌われ者」の男子でした。
当然女子は、眉をひそめながら私の陰口を言います。なので私は女子のことも嫌いで、すべての女性をいじめては、その反応を見て楽しんでいました。
でも、実はそんな粗暴で性格の悪い私は、心の中では寂しかったのです。下校の道で、男子数人が、メンコとかベーゴマなどを手にして、わいわい騒いでいるのを見て、私はすごくうらやましく思っていました。でも、私から彼らに話しかけることは出来ませんでした。私には、小学生なりにプライドがあったのだから。
そんなある日の帰り道、私のクラスの女子で、私が一番いじめていた、ある女の子が私に話しかけてきました。何事かと警戒する私に、その子は笑顔で言いました。
「明日何か予定ある? よかったら一緒に、公園で遊ばない?」
「明日?」
その次の日は、祝日で学校は休みでした。私には特に予定はなく、ずっと家で模型で遊ぶか、自転車で遠出しようと思っていました。その子が、なぜ突然私と遊びたいと思ったのかわからず、私は警戒して返事に困りました。もしかしたら待ち合わせをして公園に行った途端、隠れていた女子どもが私を取り囲み、罵声を浴びせるのかも知れない。そう、それくらい私は、クラスの女子からも嫌われていたのです。
そしてその子は、女子のリーダー格で、嫌がらせをしたり、無理難題を吹っ掛ける私に、いつも真っ向から立ち向かってくる、私が非常に苦手とするタイプの女の子でした。私が、彼女を嫌っていたかというと、正直よくわかりません。でも、私は自分以外のほとんどの人が好きではなかったので、彼女のことも、「少なくともスキとは言えない、どっちかと言えばキライ」でした。
そんな彼女が私と遊びたい、だと? どういうこと?
「遊ぶって、何するの?」不審がる私。
「何って、普通に、おしゃべりしたり、ブランコに乗ったりだよ。嫌?」「嫌では、ないけど」
そこで私は、自分が喜んでいることに気づきました。孤独が好きという体を装いながらも、疎外感をいつも感じていた私。いつもいじめていて、衝突ばかりしていたその子の誘いを、私はうれしく感じ、感謝していました。それを照れくさく思いながら、私は答えました。
「いいよ。明日の何時?」
「朝9時集合で、いい?」
「うん、いいよ」
次の日の9時。私は平静を装いながらも、内心はどきどきしながら自転車で公園に向かいました。彼女はすでに到着し、ベンチで微笑み私に手を振りました。
生まれて初めて、女の子と二人、楽しく遊んだ思い出。
あんなに嫌われていたのに、私もあんなにいじめていたのに、1日で、私はその子のことが大好きになっていました。人って簡単に変われるものなんだなと、今ではほほえましく思いますが、その頃の私には、そんな考えはありませんでした。
その日の夜、私は考えました。
「そうだ、明日もお休みだった。明日はこっちから、あの子の家に誘いに行ってみよう」
次の日……。
「ごめんね、うち、今日引っ越しで、あの子もう先に行っちゃったのよ」
「え……」
そうなのです。あるあるなのですけど、その女の子は、遠くに引っ越す前に、思い出を作りたくて、私を遊びに誘ってくれたようなのです。1日で私をメロメロにさせたその子は、私の心を盗んで、去って行ってしまったのでした。まてールパーン。
きっとその子にとっても、いい思い出になった一日だったと思いますけど、私にとっても、ずっと記憶に残っている、いい思い出となりました。ありがとう。そしてずっといじめてごめんなさい。
あっ、これって「嫌いな人から学んだこと」ではなく、「嫌われ者だった私が学ばせてもらったこと」でしたね、てへぺろっ!
私が学んだこと:人を好きか嫌いかなんて、1日で変わるもの。
失ってから後悔しないように、
今全力で、みんなを好きになろう。
<おわり>
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