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【まとめ】長編文学小説「MとRの物語」
前書き
タイトルの「M」というのは、あの、三島由紀夫さんのことです。三島由紀夫さんが現代によみがえり、女子高生とともに小説を書いていく、というお話です。ファンタジーっぽいですが、純文学です。
三島さんが死の直前に書き上げた、「豊穣の海」全4巻の大長編小説は、実は全5巻となる予定だった、またエンディングは実際に発表されたものとは違う予定だったという、わりと信ぴょう性の高い噂があります。本小説は、作者である私(超プリン体)が三島由紀夫さんになりきり、三島さんを現代によみがえらせ、「豊穣の海」について語らせることで、その「豊饒の海」の幻の第5巻についての真実を得ることはできないか、というアプローチで書いたものです。三島さんがもしご健在であったなら、ひょっとしたらこの「MとRの物語」が、「豊穣の海・第5巻」になるべきものだったのではないか。実際は全然違うと思いますが、そう言ってもいいくらいのものにする意気込みで、いろいろ調べつくして書きました。正直、三島由紀夫さんの霊に憑依されてえがく、「交霊小説」を目指しました。その目論見がうまくいったかどうかはわかりません。
ストーリーは、霊界からよみがえった三島さんが、女子高生Rと出会い、実在の作品「豊穣の海」について語り合うという設定であるため、新潮社の「豊饒の海 三島由紀夫さん著」、からの引用をさせていただいています。
本小説における「Mさん」が語っている「豊饒の海」の解釈は、当然ですが、実際には三島由紀夫さんではなく、本小説の作者である私(超プリン体)による解釈です。なので的外れな部分もあるかもしれませんが、全四巻の分厚い作品である「豊饒の海」を読むための、ガイドブック的な役割も果たせればいいなと思って執筆しました。特に、「第三章 15節 ジン・ジャン(月光姫)その2」では、私の「豊穣の海」の読書体験を、「少女Rの読書体験」という形で、リアルに描写しています。そこだけでも読んでいただきたいです。
また私の本作品をきっかけに、三島さんの「豊穣の海」を手にとってみようかなと思う方が、一人でも増えてくれるとうれしいな、と思います。
粗筋
日本に潜み棲む、ある霊的で邪悪な存在への復讐を誓い、前世の記憶を持ったままこの世に転生しようとした、天才作家M。しかし、神の戯れによりその復讐の対象となる存在の記憶を消され、21世紀の日本に送り込まれる。そこで生じた小さなトラブル、ある不幸な少女との邂逅が、彼らの運命の歯車の進行を、大きく変化させることになる。
この世での生を「ゲーム」と呼び、幸福の中に破壊を、破壊の中に救済を求める、作家Mと、あの世を支配する「女神」。少女Rは、その二人に翻弄されながらも、自らの才能と、その心の奥底に潜む、暗く巨大な「自己破壊欲求」を、少しずつ、知らず知らずのうちに成長させていく。彼らの未来は、今も少しずつ変化している。
「MとRの物語」目次
序章:
01_シチショウホウコク
第一章:再生
02 母と娘
03 再生
04 追手
05 病院
06 サンドイッチと黒犬
07 シンプルな世界
08 接触
09 抱擁
10 幻の五巻
11-14 図書室その1 図書室その2 図書室その3 図書室その4
15 「リバティー・リーブス」
16 予鈴
17 白い魔女
18 「白い魔女の世界」
Aルート(純文ルート)
第一章:再生
19 動き出す歯車
20 痛い、気持ちいい
21 快楽の蛇
22 接吻と恋文
23 湯船と構想(第一章 最終節)
第二章:春の雪、奔馬
24 夏休みと、春の雪
25 ショッピングモール
26 母の記憶
27 右翼と左翼(未完成)
28 Mの弱点(未完成)
29 「神風連 史話」リライト
30 潰れた煙草のシーン
31 「松風」のシーン
32 2度目のデートの計画
33 「君の名は」
34 逢魔が時
35 告白
36 父の言葉
37 新学期(第二章 最終節)
第三章:暁の寺
38 「図書館の少女の霊」
39 執着と負のエネルギー
40 カードバトル
41 バトル開始
42 アヅマカガミとアマテラス
43 女神との駆け引き
44 地獄門
45 メガネっ子解放
46 ソファーとAKBとポテトチップス
47 女神の後悔と不安
48 麻婆豆腐と餃子
49-50 脳内会議1 脳内会議2
51 暁と夕焼け
52 起承転結の後にくるもの
53-54 ジン・ジャン(月光姫)その1 その2
55 スパゲティ・カルボナーラ
56 三保の松原 (第三章 最終節)
第四章:天人五衰(てんにんごすい)
57 文芸部
58-62 竜の秘密 その1 その2 その3 その4 その5
63-66 鮎の奔流 その1 その2 その3 その4
67 女神五衰
68 もう一人のR (第四章 最終節)
第五章:時の大河
69 少年M
70 3つの願い
71 銀色の青い雪の下で
72 水底の竜
73 花瓶と花
74 冬の記念文集
75 封筒の束
76 豊饒の海
終章:
77_ゲームオーバー(MとRの物語 最終話)