57「MとRの物語(Aルート)」第四章 1節 文芸部
新章突入。でも、いうほど新展開でもない。
なぜならこれは、純文学だから。
でもこの後、2節、3節あたりでは、エンタメ風のシーンとなる予定。
そこで多くの真事実が判明する、ことになるはず……。
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「豊饒の海・第三巻 暁の寺」を読了したRは、白いカバーをかけた第四巻をカバンに入れ、学校へ向かった。教室に入り、席についてそのページを開くと、すぐに文芸部のメガネっ子が近づいて来て、Rに言った。
「Rさん、三巻読み終えたんだね! しかもこんなに早く! すごいね!」