ゲーム飯を作った話
世の中、色んなエンターテイメント作品とカフェでコラボ企画をやっていたり、物によっては、ごく稀に作品のレシピ集が出ていたりする。
一般的に知名度ありそうなのはサンジのレシピ本だろうか?
多少料理の覚えがのあれば、レシピを元に食べられるものを作ることは可能だ。
でも、エンターテイメント作品のメインテーマは料理でないことも多いので、例えどんなに「あれ美味しそうだなー!」と思っても、レシピなんてないことが多い。
すると何が起きるか。
腕に覚えのある神(と呼ばせていただく)たちが、「きっとこうだろう」という予想の元にレシピを組み立て、試作した上で、出来上がったものと共にレシピを公開してくれるのだ。
個人的に、特にスイーツ系はありがたい。
スコーンは大雑把に作った方が美味しくなるというが、基本的にスイーツは「何もかもきっちりやらないと失敗する」と、いつ覚えたものかも分からないぐらい昔から、記憶に染み付いている。
そのために、迂闊に手が出せない領域というイメージがあった。
そんな私なので、偶然にもFF15の「思い出のお菓子」のレシピを見かけた時。
ありがてえ!!!!! と。
即保存して作ってみることにしたのだった。
FF15とは、今更解説するまでもないと思うが、ファイナルファンタジーシリーズの15作品目にあたるゲームのこと。
正式名称はファイナルファンタジーXV。
ゲームの詳細については割愛するが、度々キャンプを行うことになり、そこでパーティメンバーのひとり、イグニスが食事を作ってくれる。
そしてその料理が、とにかく、とにかく美味しそうなのである。
そして、料理以外にもデザート的なものも作ることができ、「思い出のお菓子」もそのレパートリーのひとつ。
何が「思い出」なのかは、プレイしてない方にはぜひプレイして確かめていただきたい。
因みに、思い出のお菓子は、何人かの方がレシピを公開しているので、気になる方はサクッと検索すれば、いくつか見つかると思います。
近所のスーパーで食材を集め、いざ調理!
作っている最中、「これを標キャンプで作るイグニスすごくないか?」とか、「オーブンないよな、どうするんだろ?」とか、そんなことばかり考えていました。
そして何より、ノクト達と同じものを食べられる、という気持ちが、とにかくテンションを上げていた。
気持ちだけは、自分もFF15の旅の住人である。
焼き上がり直後。
完成!
割った所の撮影を失念していて写真が無いのですが、ちゃんとベリーも中に入っています。
妹から「作ってくれたお菓子、めちゃめちゃ美味しい」と感想をもらい、そうじゃろうそうじゃろう、流石イグニス(の魂を持った神のおかげ)じゃろう、と、妙に得意げ誇らしげになってしまった。
もちろん、自分でも食べてみたが、アーモンドプードルとバターの濃い風味に、爽やかなベリーがよく合っていた。
ともすれば重い焼き菓子なのに、しつこくなく、想像以上にすすんだ。
それほど手間もかけてないのに、これは美味しいな、と感動した。
機会があれば、また作ると思う。
ゲーム飯(今回はお菓子だったけど)は、現実の世界でありながら、比較的手軽にゲームとの接点を与えてくれて、その世界の住人達の生活に想いを馳せられる、すごく素敵な文化だと思う。
また、そう感じられる機会を与えてくれた、世のゲームが好きな料理人達に、深い感謝と尊敬を伝えたい。
本当にありがとうございます、これからも書籍化とか何とか難しそうなレシピを、どんどん開発してほしい。応援しています。
今回は作ったお菓子の話なのでここで終了しますが、大好きなFF15の話は、またいずれ改めて。