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北海道の廃線跡探訪 第94回 白糠線(4/5)上茶路~下北進間


1.ごあいさつ

ご訪問ありがとうございます。

北海道の廃線跡探訪 第94回 白糠しらぬかその4 上茶路かみちゃろ下北進しもほくしんです。

この区間にも茶路川を渡る橋がたくさん残っていますが、第14茶路川橋梁だけは新しい国道建設のためなくなっています。

なお、これからの投稿予定路線などは、初回記事にありますので、そちらをご覧ください。

2.上茶路~下北進 その1

1/5万地形図「上茶路」昭和48年編集に加筆

上茶路を出た白糠線は、道道665号をくぐるはずだが、切り替えられた国道にさえぎられる。

旧国道を行くと左手に、通行止めとなった道道があった。壊れかけた道路情報板や道路標識の奥に上茶路跨線橋の標識もあり、跨線橋から下をのぞくと、上茶路方の堀割になっている路盤には川のように水が流れ、下北進方には第11茶路川橋梁が樹林の間からかすかに見えた。

①旧国道の上茶路跨線橋 2017年9月撮影
①上茶路跨線橋から第11茶路川橋梁を望む 2017年9月撮影

白糠線は、上茶路から北進までのわずか7.9㎞の区間で13回も茶路川を渡っている。この区間、国道は3回(新道切り替え前は1回)しか渡っていないから、いかに白糠線の橋が多いかがわかる。

まずは国道から第11橋梁を観察すると、バラストもそのままのように見え、橋上には草が生えている

②第11茶路川橋梁 2024年6月撮影
②同 下北進方から橋上を望む 2024年6月撮影

第12茶路川橋梁は、国道からは丘にさえぎられて見えず、近づく道もないので、とりあえず第13茶路川橋梁へ向かう。

ここには接近できる道路があり、かつては橋も再利用されていたらしい
まだ轍の残る路盤をたどると、橋上はバラストがきれいに除かれ、コンクリートがむき出しになっている。

③第13茶路川橋梁 2017年9月撮影(タイトル写真は国道から2024年6月撮影)

対岸の路盤も同じような状態で、途中の築堤には、未舗装道を跨ぐ小さな架道橋があった

④町道を跨ぐ町道第1橋梁 2017年9月撮影
⑤第12茶路川橋梁手前から上茶路方を望む 2017年9月撮影

第12橋梁はコンクリート橋なのに、かなり草が生い茂っている。さすがに川の直上部分には少ないが、両端はヤブになろうとしている。これは第11橋梁同様、バラストが撤去されていないからだろう。
橋を渡ると上茶路方は深いヤブになっていた。

⑥第12茶路川橋梁 2024年6月撮影
⑥第12茶路川橋梁 上茶路方を望む 2017年9月撮影
⑥第12茶路川橋梁上から上茶路方を望む 右に赤い手すりが見えるように、これでもまだ橋の上
2017年9月撮影

第13橋梁へ戻ると、新国道の建設のため崩された築堤の先に、むき出しとなったコンクリートの架道橋が樹木に覆われてポツンと残っていた

⑦第13茶路川橋梁の下北進方に残る架道橋 2017年9月撮影

第14茶路川橋梁は、ちょうど国道の明橋のところらしく、撤去され、国道の反対側で路盤が現れる。

3.上茶路~下北進 その2

1/5万地形図「上茶路」昭和48年編集に加筆

第15茶路川橋梁へは国道から作業道を行く。
やがて切通しとなった路盤とクロス、それほど草は生えていないので歩きやすかったが、橋の手前で築堤が大きく崩れ、橋台がむき出しになっていた

⑧切り通しから第15茶路川橋梁を望む 2017年9月撮影
⑨第15茶路川橋梁 橋台部分の築堤はなくなっている 2017年9月撮影

第16・第17茶路川橋梁も国道から離れているが、ちょうど中間へ行ける道がある。

白糠線の架道橋からヤブこぎして築堤へ登り、まずは第16橋梁へ。
ここもバラストはなく、路盤もまずは歩きやすい

⑩第16と第17の間にある架道橋 ここから築堤を上った 2017年9月撮影
⑪第16茶路川橋梁 2017年9月撮影
⑫第16と第17の間の路盤 右手に落石防止柵 2017年9月撮影

第17橋梁も同じような状態だったが、路盤はその先で柵が設けられ、牧場内に入っていた。

⑬第17茶路川橋梁 2017年9月撮影
⑬第17茶路川橋梁から下北進方を望む 2017年9月撮影

第18茶路川橋梁の前後の路盤は、作業道として使われたらしく、轍がある。
橋を渡った上茶路方はさきほどの牧場となり、電気柵がしてあった。

柵越しに見ると、ブロック造の擁壁のある路盤には真新しい轍もあったから、牧場の作業道となっているらしい。

⑭第18茶路川橋梁 2017年9月撮影
⑭第18茶路川橋梁から上茶路方を望む 2017年9月撮影

第19茶路川橋梁への道にはクルマが数台停まっていた。ここもコンクリート桁のほかと同じような状態だった
キノコの季節にはまだ早いし、まさか同好者でもなかろうと思っていたら、釣り人だった。茶路川はマス釣りで有名らしい。

⑮第19茶路川橋梁 2024年6月撮影

第19橋梁を過ぎると、長距離林道としてオフロード愛好者に有名な道東林道とクロス、ここから少し作業道となり廃道を跨ぐ架道橋も残る

⑯道東林道踏切跡から下北進方を望む 2024年6月撮影
⑰作業道となっている築堤に残る架道橋 2017年9月撮影

作業道が終わり、路盤が堀割になったところには跨線橋があるが、道路は通行止め、下北進方の小道には踏切標識が立っていた。

⑱下北進方から跨線橋を望む 2017年9月撮影

国道のそばにあった下北進には、暗渠のような構造物はあったが、駅の痕跡はなく、取付道路跡があるだけだった。

⑲下北進駅跡から上茶路方を望む 2017年9月撮影
⑲下北進の取付道路 駅跡から望む 2017年9月撮影
⑲廃止後の下北進 遠くに跨線橋が見える 上茶路方を望む 1985年9月撮影

今回はここまでです。

おしまいまで読んでくださり、ありがとうございました。

次回は下北進から終点北進へ向かいます。

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