原点
高校2年生の時、私は人生で初めて死にたいと思った。
もう自分では訳がわからないくらい悲しくて、辛くて、生きている理由がわからない。
どうしていいか分からなかった私は、母に手紙を書いた。
「死にたいと思っている」という内容の手紙。娘が母に送る、一番残酷な手紙。
書き終えた私は母の化粧鏡の前にそっと置いた。
直接口で伝えることも、直接手渡すこともできなかった。
けどそれが私にできた最善の「助けて」のサインだった。
今でも忘れない17歳だった私の最悪の夏休み。
あれから、ちょうど10年が経つ。現在27歳。
10年前の「死にたい」が今やりたいことを遂行するために奔走している私の原点。