考える道標としての経営戦略(メモ)
【メモ 📝】
意味:
ROE(Return On Equity): 自己資本利益率のこと。株主が拠出した自己資本を用いて企業がどれだけの利益をあげたか、つまり株主としての投資効率を測る指標。
ROIC/ロイック(Return On Invested Capital): 投下資本利益率。出資者や銀行などの債権者から調達したお金(=投下資本)に対して、どれだけ利益を出しているかを表現している財務指標。
FCF/フリーキャッシュフロー: 企業が日々の運営と投資活動の後に残るキャッシュ(現金及び現金同等物)を示すもの。
本書「考える道筋としての経営戦略」としては、"企業の側が重要視するのは、損益計算書(PL: Profit & Loss Statement)の内容"であるが"投資家としては「利益は意見、キャッシュは事実」と言われるように株主資本や有利子負債の賃借対照表(BS: Balance Sheet)を重視している"という話。
これを要約すると、投資家が融資や投資や出資する上で見ているのは、企業としての売上(利益)ではなく経費、人件費、設備費などいろいろの費用を差し引いた上で、支払うキャッシュ(現金)を見ているというね。
【要約】
▪️ドラッカーの筆者『断絶の時代』において"連続の時代においてはある程度、過去の経験から未来を予測することができるが、断絶の時代にある我々には過去に基づいて未来を予測することはほとんど無意味である"と記載されている。
▪️製品志向から顧客志向
『製品志向=良い製品を作れば売れる』というのは、1950〜60年代になってくると単に「モノ」があるだけでは売れなくなる。人々が「モノ」がある状態に慣れてくるから。こうなると、ただ製品を作って売るだけではダメで、顧客の望むものを知ってから作る「顧客志向」に変わる。それがのちに「マーケティング」という分野になる。
▪️3つの基本戦略
コスト・リーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略の3つの基本戦略。さらに事業を営む際に必要な活動を「個々の集合体」として捉えるのではなく「価値の連鎖」として考えるバリューチェーンの概念がある。
▪️3C
→市場、競合、自社。
▪️外部環境重視派vs内部資源重視派
前者は外部の資源において企業が位置する「場」の設定に重視することからポジショニング学派とも呼ばれ、後者は企業内部での「能力」を重視するケイパビリティ学派とも呼ばれる。
▪️資源を有効に使う能力こそが競争優位性を齎す。競争とはシェア争いではなく、知的リーダーシップを巡る戦いであり、それを支える企業の重要な能力を「コア・コンピタンス」と呼ぶ。具体的に言うと「顧客に特定の利益を齎す一連のスキルや技術」と定義した。それを企業力とも呼ぶ。
▪️意図的戦略と創発的戦略
意図的戦略とは、前もって予見し、計画的に追求できる機会を中心とした戦略。一方で、創発的戦略とは、予期されない機会、意図的な計画を実行しているうちに発生する問題や機会に対処していく中で形成される戦略。
▪️クレイトン・クリステンセンの筆者『イノベーションのジレンマ』において持続的イノベーションに傾斜するようになった巨大企業が破壊できるイノベーションによって台頭する新興企業の前に力を失う。
▪️両利きの経営
両利きの経営とは、「主力事業の絶え間ない改善(深化)」と「新規事業に向けた実験と行動(探索)」を両立させる経営のこと。
▪️リーン・スタートアップ
不確実性の高い時には、とにかくまずは少額でいいから投資をしたり、小ロットでいいから製品・サービスを市場に出したりして、顧客の反応などを見ながら改善を行っていくこと。
▪️分析のことをアナリシスといい、分析した後にその結果を統合することをシンセシスと呼ぶ。
戦略オプションからシナリオを考えると、それぞれの要素の間の関係性や問題が見えてくる。
▪️企業の売上は、ポジショニングが40%、リソースが15%、残り40%は不確実性。
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