誕生日
8歳の誕生日。
楽しみだ。
だって近所の友達家族がたくさんうちに来て
おもちゃで遊んだり、
かくれんぼしたり、
今日を楽しみにしてたんだ!!
お母さんは部屋を綺麗にして食べきれないほどの料理をテーブルに次々と並べている!
私の大好きなおはぎもある!
嬉しい!
楽しい!
早くみんな、来ないかな?!
お母さんはなんだか、みんなが来ないと不安そうな顔をしていた。
でも、こんなに楽しい日だよ?
私のお誕生日なんだから!
友達がこなくても私は楽しい!
キラキラした飾りがいつも見慣れた部屋を飾って
お母さんも新しい可愛いエプロンをしてる!
「もしもし?え?今日来れない?!あうん!わかった!またね!」
お母さんは明るく電話を切った。
私はまだ楽しくてお父さんに抱きついてみたり
お兄ちゃんにちょっかいを出したりしていた。
「もう、食べましょ。はぁ。」
お母さんは元気がなくなった。
私の誕生日だから、すぐ元気になる!
「おはぎ食べていい?!」
「勝手に食べなさいよ!卑しい子ね!」
意味はわからなかったけど、
お母さんは怒っていた。
「ケーキは?!」
「ケーキなんてないわよ。だっていつも、来てくれた人が買ってきてくれてたから!もうあんた黙って食べなさい!」
頭を叩かれた。
泣きながらおはぎを食べてたら
寂しくなって食べるのをやめた。
テーブルには食べきれないほどの食べ物が
寂しそうにくたびれて残っていた。
私の8歳の誕生日は
この日しかない。
この日が終わったら
もう8歳になることはない。
こんな誕生日、いらない。
それから私は幸せそうな友達を見ると
お母さんに優しくしてもらっている
甘ったれた女の子を見ると
いじめた。
いじめていじめてあなたに価値がないと
言い続けた。
お母さんみたいに
頭を叩いて
邪魔!どけ!黙れ!
お母さんみたいに
うるさい!あんたのせい!私は悪くない!
大好きなお母さんみたいに。。。
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