ショートストリー:ココナッツくんとマウイオニオンくん ハイキングへ行く。NO.4(最終回)
シナモンのか・お・り!だ。
落ちている葉っぱをちょっと折ってみたら、、
ぷぅ~んといい香り。
こんなところにシナモンの木。
歩く事に注意しながら、周りも見て、
聞いて、と、していると、
いそがなくっていいんだって思った。
なんだかハイキングは、
周りの人間様がどんどん僕たちを抜かしていくから、
頑張って歩いたけれど、
ハイキングは、いつもの歩き方でなくっていいんだって、
わかった。
水の音がしてきた。
また、川が近くにきたのかと思うとどきどきしてきた。
足元ばかり気にしちゃっていたマウイオニオンくん。
ぱっと前を見たら、
水の音は、滝の音でした。
到着です!
大きな水が大きな石の壁からするする降りて来ています。
マウイオニオンくんも
ココナッツoneくんもココナツtwoくんもココナッツthreeくんも
ニコニコ笑顔で思わずばんざ~い!
そのまま手をつないでダンスしちゃってます。
あたまを振って、手も振って、おしりも振っています。
マウイオニオンくんは、
頑張った自分がますます強くなった気がしています。
でも、これは、マウイオニオンくんだけでは、できなかった事。
皆がいて、歩いて来れました。
ココナッツくんたちは、いつも海に行くときは、
必ずだれかと一緒に行くって、
小さい頃から教えてもらっていた。
山もそう、ハイキングもそう。
1人で行動しては、ダメ。
水も必要。
マウイオニオンくんは、しっかりおぼえました。
ふぅ~と、岩の上で休んで滝を見ていると、、。
太陽の光がすぅ~っと差し込んでいるのを発見。
よく見ていると、
滝の近くがきらきらしています。
いろんな色が見えました。
虹です!
マウイオニオンくんは、
虹って空に大きくかかる事は、知っていたけれど、
こんな森の中でも見える事、初めて知った。
うれしかった。とっても、うれしかった!
からだの中からなにかモニョモニョする気持ちが出てきて、
ココナッツくんたちに大きな声で
『あ・り・が・と・う~!』って言葉が生まれた!
さあ、一休みしたら、またみんなでゆっくり降りていこうね。
同じ道を降りていくけれど、
実は、見える景色ってちがうらしい。
ウキウキ、ドキドキしながら、
今度は、マウイオニオンくんが先頭で降りていきます。
がんばって~!
おしまい。
知識:シナモンの樹皮や葉からシナモンの香がします。