すっかり男の人が好きになってしまったような気がしている君は、高校へ進んだ。そして偶然、君が夢でキスをしたテニス部のあいつも同じ高校へ進んだ。彼の名を仮にSとしておこう。 君はSの世界をもっと知りたくて、今まで聞かなかったボカロを聞き、あまりやったことのなかったゲームも始めた。最初はよくわからなかったけど、だんだん楽しく感じるようになる。それは、つまりSが楽しそうにその話をして、君もそれについて話せるようになったからね。単純な男だね。 Sは君を少し特別に思ってくれてい
やあ僕。レストランのメニューも決められないくらいにはっきりしない君に、僕が今はっきりさせてあげよう。君はゲイだ。 君が男の人を好きになったのは、たしか中学生のときだ。思春期の君はどうしても女の人の裸が見たかった。けれど両親の厳しい家にそんなものがあるはずなく、小さな希望を抱きながら父親の本棚を漁った。 たくさんの本の中で君は「アグリー・ベティ」のファンブックを見つける。そして、ページの途中にいたストリップ劇場の男の人の写真に君は恋する。だから君は筋肉がある人が好きなの