#聴いてみた ブルッフのバイオリン協奏曲第1番
NHKFM「音楽の泉」のブルッフのバイオリン協奏曲第1番 を聞き逃し配信で聴いてみた。
曲目
バイオリン協奏曲 第1番 ト短調 作品26
ジャニーヌ・ヤンセン(バイオリン) 、
ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(管弦楽) 、
リッカルド・シャイー(指揮)
作曲: ブルッフ
(23分30秒)<ユニバーサル UCCD1178>
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ビオラと管弦楽のためのロマンス ヘ長調 作品85
ジャニーヌ・ヤンセン(ビオラ) 、
ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(管弦楽) 、
リッカルド・シャイー(指揮)
作曲: ブルッフ
(8分22秒)<ユニバーサル UCCD1178>
晩年の逸品、ビオラとオーケストラのためのロマンスをお送り致します。
ロマンスは1911年に作曲されました。
功なり名を遂げた70才代のブルッフが作曲した何とも味わい深い小品で、パリ・オペラ座のヴィオラの名手に捧げられています。
楽譜にはdolce甘く優しくという言葉が添えられています。
カルメンによる華麗な幻想曲
ベンヤミン・シュミット(バイオリン) 、 リサ・スミルノヴァ(ピアノ)
作曲: フバイ
(8分35秒)<BMG BVCO38029>
今朝は19世紀の名ヴァイオリニスト ヨーゼフ・ヨアヒム所縁のブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番をお送り致しましたが、そのヨアヒムの教え子に1858年 ハンガリー出身のイェネー・フバイがいます。
フバイはパリ・ブリュッセル、そしてブタペストを拠点に広く活躍しました。
そのフバイの代表曲「カルメン幻想曲」をお送り致します。「カルメン幻想曲」と言えばサラサーテの作品が有名ですがフバイの作品も負けていません。表現力豊かなヴァイオリニストが特に好んで弾く名曲と言えるでしょう。
曲解説(奥田佳道先生解説からの抜粋)
🖊今朝は19世紀ドイツロマン派 の作曲家ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番をお送り致します。
重音を活かしたソロの華やかな技法、ソロとオーケストラの醸すドラマティックな情趣、芳しいメロディをご一緒致しましょう。
(♪~)フォアシュピール、前奏曲と題された第1楽章の主題を少しお送り致しました。
マックス・ブルッフ、1838年ライン河畔のケルン生まれ。 ブラームスより5才年下のドイツ人作曲家です。
ブルッフは存命中多彩なジャンルを手がけた人気作曲家 として知られ、指揮者としてもイギリスのビバプールそしてドイツ各地で 活躍、名誉あるポストも歴任しました。晩年およそ20年に渡り、ベルリンの音楽大学の教授を務め多くの音楽家に手を差し伸べています。そして1920年に82才で亡くなっています。
19世紀ドイツロマン派の息吹を知り、その古き良き時代のスタイルを受け継いだマックス・ブルッフは、素敵な作品をいくつも書いていますが録音は別としてコンサートで演奏されるのはこれからお送りするヴァイオリン協奏曲第1番、ヴァイオリンとオーケストラの為のスコットランド幻想曲、チェロとオーケストラの為のヘブライの旋律コル・二ドライ、そしてクラリネット、ビオラ作品にとどまっていますね。
20世紀の半ばにはヴァイオリンのヤッシャ・ハイフェッツがヴァイオリン協奏曲第2番を好んで弾き、その後、アッカルド、パールマンが2番のコンチェルトを弾いたという近代の演奏史はあります。
ヴァイオリン協奏曲第1番に戻せば、曲はハンガリー出身のドイツ系の名手ヨーゼフ・ヨアヒムの技と音楽を想定し、そして彼のアドヴァイスをもとに書かれた ようです。ヨアヒムはブラームスのヴァイオリン協奏曲誕生・初演の立役者でもありますね。
しかしブルッフはヴァイオリン協奏曲第1番は最初に関わったヨアヒムではなく別のドイツ人奏者により1866年春にライン河畔のコブレンツで初演されました。
ブルッフは曲自体及びその初演の演奏に満足できなかったのか、再びヨアヒムの意見を反映させながら曲を改訂します。その改訂されたヴァージョンは1868年1月に今度はヨアヒムのソロによりドイツのブレーメンでお披露目されました。
これが現在演奏されているブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番です。
尚、ブルッフはヴァイオリン協奏曲を3曲書いており、ロンドンでサラサーテのソロにより初演され、そのサラサーテに献呈された第2番は先ほど少しお話ししたように20世紀の名演奏家が弾いています。
さて今朝のメインとなる協奏曲第1番、第2楽章を少し聴いてみましょう。
(♪~)壮大な音楽が聴こえて参りました。
山の頂から眺めた雄大な景色を思わせる調べ、素晴らしいです。R.シュトラウスもこの調べが好きだったかもしれません。協奏曲、楽章は全部で3つ、ほぼ続けて演奏されます。最後の第3楽章はアレグロ・エネルジーコ 正に情熱的な音楽が推進します。
ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番はまごうことなきこのジャンルの傑作ですが、ブルッフは「こればかり演奏される。私はこの協奏曲しか書かなかったのかと錯覚してしまう。」 と少々不満を述べていました。それほど人気があったわけです。
🖊ブルッフのバイオリン協奏曲第1番を聴いてみて
数あるヴァイオリン協奏曲の中でも有名な曲、演奏会でよく取り上げられる曲であることには間違いない曲である。
他の器楽作品の中でも弦楽器は特に人の声に例えられることもあり、この曲はいつ聴いても心動かされる。
でも今回、名ヴァイオリニストのヨアヒムの助言もあったということを知り、曲は作曲者×演奏者との相乗効果で名曲への高みに昇華していくのだということも十分感じられた。
この連休中は聞き逃し配信で曲の背景を感じながら又ゆっくりと聴いてみたい。
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