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#聴いてみた モーツァルト ディヴェルティメントK.136〜138

NHKFM[「音楽の泉」のモーツァルト ディヴェルティメントK.136〜138を聞き逃し配信で聴いてみた。

曲目

ディヴェルティメント ニ長調 K.136
イ・ムジチ合奏団(弦楽合奏)
作曲: モーツァルト
(12分32秒)
<タワーレコード PROC1504>🖊曲解説へ
ディヴェルティメント 変ロ長調 K.137
イ・ムジチ合奏団(弦楽合奏)
作曲: モーツァルト
(10分15秒)
<タワーレコード PROC1504>🖊曲解説へ
ディヴェルティメント ヘ長調 K.138
イ・ムジチ合奏団(弦楽合奏)
作曲: モーツァルト
(11分35秒)
<タワーレコード PROC1504>🖊曲解説へ
ディヴェルティメント ニ長調 K.131から 第6楽章
クリーブランド管弦楽団(管弦楽) 、 ジョージ・セル(指揮)
作曲: モーツァルト
(5分18秒)
<Sony Classical SICC10270/2>
今日お送りしたディヴェルテイメントと同じ年、1772年の夏にザルツブルグで書かれた管楽器を交えたディヴェルテイメントからお送り致します。
楽器編成はフルート、オーボエ、ファゴット(各1)、ホルン(4)、それに弦楽です。
何かのお祝いの為に書かれた華やかな音楽で複数の管楽器ソリストの為の協奏交響曲でもあります。

曲解説(奥田佳道先生解説からの抜粋)

🖊今朝はモーツァルトが16才の頃に作曲した弦楽の為のディヴェルテイメント3曲をお送り致します。
(♪~)
ディヴェルティメントニ長調K.136が始まったところを少しお送り致しました。
ディヴェルティメント 喜遊曲 喜ぶ 遊ぶ曲と訳された時代もありました。 
しかしこの曲、モーツァルトがディヴェルテイメントと名付けた訳ではなさそうです。
自筆譜には他人の筆跡でディヴェルテイメントと書きこまれているからです。
実は有名なセレナード、アイネクライネナハトムジークでも同じようなことが起こっています。
アイネクライネナハトムジークはモーツアルト自身による命名ですが、セレナードは彼が付けたものではありません。
セレナードはモーツァルトが亡くなった後30年以上経ってから楽譜出版社によって付けられました。
モーツァルトの時代、ディヴェルテイメント、セレナードに区別はありませんでした。
楽章の数も楽器編成も色々ですが、それらは主に夕方に演奏されるお楽しみの音楽 特定の機会、儀式、お祝い事の為の音楽でした。
家族や仲間と楽しむ為の室内楽とも言えます。
さて、モーツァルトのディヴェルテイメントK.136へ参りましょう。
今朝はK.137 K.138もお送り致しますが、これら3曲、例によってと言うべきでしょうか、分かっていないことばかりです。
分かっているのは1772年の冬に故郷ザルツブルクで作曲されたということだけ 謎が謎を呼ぶモーツアルト このディヴェルテイメントは弦楽四重奏の為に作られたのでしょうか。
それとも弦楽オーケストラの為に作られたのでしょうか。
分かっていません。
K.136の第1楽章に表れるスラーとスタッカートの奏法。
スラーはレガート奏法の1つですが、このスラーとスタッカートの奏法が各パート単独で弾くことを想定していると発表した研究者がいる一方、弦楽器奏者からはフレーズの息遣いから見て各パート単独とは限らないのではないかとの声も上がっています。
低弦、低い音については楽譜にはただバッソと書いてあるだけ。
チェロだけなのか或いは小さめのコントラバスだけなのか、チェロとコントラバスは一緒だったのか、それも分かっていません。
この低い弦はシンプルにして音楽的な反復音が多いのですが、そのフレーズは弦楽四重奏よりも合奏に相応しいという声も聞こえてきます。
解釈は多彩です。
と言うわけで、ディヴェルテイメントK.136K.137 K.138の3曲は、弦楽四重奏でも弦楽合奏でも演奏されます。
19Cから20Cにかけての出版譜では実は弦楽四重奏曲と記されていました。
一方、弦楽合奏の場合も演奏の人数は色々です。
楽章は全部で3つ、これはイタリア風序曲、イタリア風シンフォニアのスタイルで、それ故にこれらのディヴェルテイメントは管楽器を含まない小さな
交響曲と解釈することも可能です。
モーツァルトは曲を書く前にイタリア旅行を行っていますが、特にボローニャやミラノには腕に覚えのある弦楽器奏者がいましたし良く鳴る楽器もあったので、そうした輝かしく良く歌うイタリアの技、音色をイメージして作曲したのかもしれません。
ディヴェルテイメントニ長調K.136 第1楽章アレグロ 第2楽章アンダンテ 第3楽章プレストからなっています。
(🎻~)

次にK.137のディヴェルテイメントをお送り致します。
楽章は3つですがこの曲はユニークです。
第2楽章を少し聴いてみましょう。
(♪~)
K.137の第2楽章はアレグロ・ディ・モルト、テンポの速い楽章です。
アンコール等で良く演奏されますね。
この真ん中の楽章がアレグロ、その代わりに第1楽章がアンダンテ、そして第3楽章は又アレグロ、最後は8分の3拍子で舞曲のようでもあります。
(🎻~)

ディヴェルテイメント、今朝はイタリアの弦楽アンサンブル イ・ムジチ合奏団、1983年の録音でお送りしていますが、ピーナ・カルミレッリがコンサートマスターを務めていた時期の演奏ですね。
イ・ムジチはイタリア語で音楽家たちと言う意味です。
続いてK.138ヘ長調のディヴェルテイメントをお送り致します。
第1楽章アレグロ、第2楽章はオペラの名場面、美しいアリアを思わせるアンダンテの音楽、そして第3楽章プレスト、音符と自在に戯れるかのようなフィナーレ。フランス風祝典行進曲の味わいもあります。
(🎻~)

🖊モーツァルト ディヴェルティメントK.136〜138を聴いてみて

ディヴェルテイメントとは日本語で喜遊曲と書かれるわけだが、快活で喜びあふれる部分やはたまた短調で愁いを帯びる部分等、様々な表現があってそれが作品に味わいを引き出しているようだった。
又、これらの作品がモーツァルト16才の作品だということも驚嘆に値する。天才と言えばそれまでだけど、シンプルに見えて曲の作りはとても巧み。
それが作曲されてから400年以上も経った今も尚、人々に愛されている理由だとしみじみ。

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