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なっんで!わたしに振り向いてくれないのっ!!



僕は〇〇高校生

突然だけど僕には幼馴染みがいる

僕はその子が好き

だけど…素直になれない

話しかけてくれるのは嬉しいんだけどね…



咲月:おっはよ〜!〇〇〜!

〇〇:あ、おはよう咲月

〇〇:声大きいね

咲月:なんでそんなに元気無いの!

咲月:もっと元気に行こ〜よ!

〇〇:朝だもん

咲月:朝でもさ〜!

咲月:テンション挙げないと!

咲月:1日元気に過ごせないぞ〜!

〇〇:咲月は元気すぎなの朝はみんなこんなもんだから

咲月:ぶぅ…

わたしの幼馴染みはなんでこんなに塩対応なんだろう…

正直なところ

もっとこう…

わたしに興味をもって欲しい

もっとわたしを見て欲しい

こっちに振り向いて欲しい

もう分かるでしょ?

わたしは〇〇が好き

小、中、高と同じ時間を過ごしてきた

でもここ最近は少し壁を感じたり…

わたし達はこれ以上先に進めないのかな…?



学校

咲月:ねぇ!なんで課題あるって教えてくれなかったの〜!

〇〇:だって…昨日言ってたじゃん先生

咲月:教えて!

〇〇:やだね

咲月:写させて!

〇〇:もっとやだ

咲月:お願い!お願い!

咲月:ねぇ…お願い…ピトッ

〇〇:お、おいっ…!くっつくなよ…!

咲月:お願い…

〇〇:えぇ…

咲月:お願いします…〇〇様…

〇〇:仕方ないな…教えるよ!

咲月:わ〜い!ありがとう〜!

〇〇:はぁ…

見た?この塩対応!

なんで!昔はこんなじゃなかったのに…

もっとスキンシップも受け入れてくれてたし

一緒に仲良く笑ってた記憶が…

なんでだろう…?



先生:で〜ここの問題は〜

授業中〇〇の塩対応について考えてみた

どうしたら昔みたいにもっと一緒に笑えるかなぁ

わたしのことが嫌いなの?

もしかして秘密で誰かと付き合ってるとか!?

いや…それは無いか…

いつも〇〇にくっついてるからなぁ

あ!

しつこいわたしが嫌だってこと!?

でも…どうしたら…

あの塩対応を変えるには…

う〜ん…

咲月:…っ!

嫉妬させればいいんだ!

そうだ!そうだよ!その手があったか!

いつも一緒にいた幼馴染みが急に側からいなくなって

周りの男の子と仲良くしだす

そして

あれ…?咲月が他の男と話してるのみたら…

咲月がいなくなって分かったよ

僕の側には咲月がいないとだめだ

付き合ってくれ!

キャー!これ!良い!

作戦名は!

「大事な人がいなくなってからその大切さに気づく大作戦!」

早速明日から実践だ!



次の日

咲月:おっはよ〜

〇〇:おは…

咲月:おっはよ〜!##くん!

〇〇:え?

へへ…戸惑ってる戸惑ってる!

##:え?菅原さん?おはよう

##:〇〇は?いつも一緒にきてたよね?

咲月:あ〜今日はいいの!

##:ほんとにいいの?

咲月:いいの!今日は##くんと行きたい日!

##:でさぁ!

咲月:あははっ!

〇〇:……

〇〇:まぁ別に…良いし

ふっふっふ…

いい感じだぁ!

その日の朝は久しぶりに〇〇以外の男の子と喋った気がした



また別日

咲月:だぁぁ〜!課題忘れてた!

咲月:どうしよう!

咲月:〇〇は…!?

〇〇:へ〜和さんアニメ好きなんだね

和:そうなの!今期のあのアニメが〜!

〇〇:え!それ気になる!

和:じゃあ、今度一緒に見る?

〇〇:え?良いの?

和:アニメ仲間ほしかったんだよね〜!

咲月:は…?

いやいや!なんで?

今までずっと一緒にいた幼馴染みが別の男の子にいこうとしてるんだよ?

それはさ!

咲月…他の男なんかじゃなくて俺だけを見ろよ…!

キャー!これでしょ!

でも…

和:じゃあ今週の土曜日の10時ね

〇〇:うん楽しみだな

和:ふふっ…わたしも

咲月:はぁ!?

ふざけてるよ!

絶対に嫉妬させてやるんだから!

まって!課題!課題!

あ!これも〇〇を嫉妬させるためにね

咲月:✕✕くん〜!この課題教えて〜!

✕✕:え!?俺でいいの!?

咲月:うん!教えて〜!

咲月:なるほど…

咲月:ほえ〜!分かった!

咲月:ありがとう!ギュッ

〇〇を嫉妬させるためにスキンシップも!

✕✕くんの手なんて握っちゃって!

〇〇だけにやってるわけじゃないっていうアピール!

どう!?〇〇?これは効くんじゃない!

〇〇:……

和:〇〇くん?

〇〇:あ、ごめんボーっとしてた

和:しっかりしてよ〇〇くん

咲月…そんなことして大丈夫なのかな…?



ここ最近、作戦を始めてからは

〇〇と一緒に過ごす時間、喋る時間は

極端に少なくなった

わたしは〇〇以外の男の子との友好関係が広がる

その間

〇〇は和との親密度が深くなるばかり

この作戦にも

対して効果を感じることができずにいた

今日も〇〇とは別の男の子と学校に来る

最初はこちらをチラチラと見ることが多かった〇〇だが

今はもう

〇〇:和〜!あのアニメの続編さ!映画になるって!

和:えぇ!ほんとに!

〇〇:そう!映画一緒に行こうよ!

こちらを振り向くこともない

咲月:どうしよう…

〇〇を嫉妬させるはずなのに…

わたしが嫉妬をしてしまっている

そんなある日のことだった

和と話す時間があった

咲月:和〜…どうしたら振り向いてくれるかなぁ…

和:ん?さっちゃんどうしたの?

咲月:わたしの好きな人が一向に振り向いてくれないの…

和:そうなの?

和:最近仲良くしてる男の子たちの誰か?

咲月:違うよ

和:え〜誰…?

和:あ、そうだ

和:〇〇くんは?さっちゃん前は仲良かったじゃん

咲月:……

和:もしかして…好きな人って…

和:〇〇くん!?

咲月:ちょっ!声大きいって!

和:なんかさ

和:〇〇くんさ、ずっと無理してるよ

和:〇〇くん笑ってはいるけど

和:なんか心ここにあらずって感じ

和:さっちゃん〇〇くんと喧嘩でもしたの?

和:なんで他の男の子とあんなに仲良くしてるの?

わたしは事情を話した

和:はぁ!?ばかぁ!?

咲月:ひぃぃっっ!

咲月:そんなに怒らなくても…

和:怒るに決まってんでしょ!

和:〇〇くんが可哀想だよ!

和:全然振り向いてくれないじゃないよ!

和:〇〇くんはず〜っとさっちゃんの心配してたよ!

和:さっちゃんは可愛いからって!

和:何されるか分かんないって!

和:それなのに…

和:もうわたしが〇〇くん貰っちゃうから!

咲月:えっ…!?

咲月:うん…わたしじゃだめだよ…

咲月:和のがお似合いだよ…

和:はぁ…

和:さっちゃん?

和:こんなに長い間ず〜っとさっちゃんに意地悪されても

和:〇〇くんさっちゃんの心配してるんだよ?

和:それなのにさ!

和:それはありえないよ!?

和:今日中ね謝って告白

咲月:え…?

和:まだ好きなら今日がラストチャンスだよ

和:これできなかったらわたしが〇〇くんと付き合うから

咲月:分かったよ…和ごめん…

和:謝るなら〇〇くんでしょ!

和:放課後でもいつでもいいから!

咲月:和…ほんとありがとう…!

こうしてわたしの〇〇への作戦は終わった



放課後

咲月:〇〇…

咲月:〇〇は…?どこ…?

##:ねぇ!咲月ちゃん遊び行こ!

##:カラオケ!

✕✕:だめだよ!咲月ちゃんは俺と放課後デートだよ

✕✕:カフェでもどう?

咲月:えぇっと…ちょっと…急いでて…

##:なんで?いいじゃん!

✕✕:俺と優雅にコーヒーでもさ!

咲月:いや…ごめん…

##:なんで!

✕✕:そうだよ!

##:好きだから朝一緒に登校してるんじゃないの!?

✕✕:俺のこと好きだから勉強聞きに来るんでしょ?

##:ねぇ…いいじゃん…!

咲月:ひぃぃっっ…

誰か…助けて…!

恐怖を感じて動けずにいたその時

〇〇:おい…咲月なにしてんの?

咲月:え…?

〇〇:一緒に帰る約束してたのに何で男といるの?

〇〇:浮気?

〇〇:他の男なんて見るなよ

咲月:いや…え…?

〇〇:あ、お前ら人の彼女に手出さないでもらえる?

##:は?

✕✕:え?

〇〇:じゃ、咲月早く

咲月:う、うん…!

〇〇が助けてくれ近くの空き教室に入る

〇〇:はぁ…なにしてんの咲月

咲月:あ、あの…

〇〇:もう…すっごい心配してたんだから…

ギュッ

咲月:ご、ごめん…

〇〇:僕なんかしたかな…?

〇〇:そんなに僕のこと嫌いになった?

咲月:ち、違くて…!

咲月:実は…

咲月:〇〇のことが好きで…

咲月:でも〇〇気づいてくれないから

咲月:〇〇のこと嫉妬させてわたしの大切さを分かってもらおうとして…

〇〇:そんなことだったのかぁ…!

〇〇:良かったぁ…!

〇〇:嫌われてなくて

咲月:本当にごめん…

〇〇:僕、咲月が他の男といるとこ見たくなくて

〇〇:教室でも見ないようにしてたし

〇〇:他の女の子と喋って逃げてたけど

〇〇:やっぱり咲月のこと誰にも取られたくないって気づいた

〇〇:咲月のことが好き

〇〇:付き合ってください

咲月:…っ!…

咲月:もちろん…!喜んで…!

咲月:本当に、本当にごめんね…

〇〇:いいんだよ

咲月:さっき〇〇が助けに来てくれたときの言葉かっこよかった

咲月:まさに言われたい言葉だったから…

咲月:他の男なんて見るなって

〇〇:恥ずかし…

咲月:もう1回言って欲しいな…

〇〇:仕方ないなぁ

咲月:やった…っ!

〇〇:まぁ次こんなことやろうとしたらね?

〇〇:分かってるよね?

〇〇:咲月…他の男なんかじゃなくて僕だけを見ろよ…!

咲月:はいっ…!キュン!


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