おっちょこちょいな天使が見えるようになりました…
トゥルルルとUFOのような機械音
そして光で眩しい
きっと朝だ朝がきたんだろう
こんなに眩しい朝は経験したことがない
目は完全に覚めた
ー
やっぱり朝だった
がしかしびっくりした
その光は窓からの太陽ではなく
布団から発していたからだ
〇〇:いや…なんで?
〇〇:カーテン空いてないしやけに眩しいなと思ったけどさ
〇〇:なんで布団光ってんの?
〇〇:めっちゃ竹取物語みたいじゃん
〇〇:昨日勉強したやつだし
もと光る布団なむ一枚ありける。
〇〇:え…なんか怖いけど
〇〇:めくるか
バサァ!
そこには
スヤァ…
めっちゃ小動物感ある女の子が
〇〇:え?
〇〇:どうやって侵入したんだよ
とりあえず起こすことに
〇〇:お〜い!
〇〇:起きろ〜!
〇〇:いつまで人の布団で寝てんだ〜!
?:うぅん…?
?:まだ寝るぅ…神様ぁ…
〇〇:は?
〇〇:何言ってんだよ
〇〇:起きろ!!!
?:はいっ!起きます!
?:神様!
?:おはようございます!
〇〇:…
?:…?
?:ここどこ?
?:誰ですか?
〇〇:いや…こっちのセリフなんだけど
?:あ…
?:もしかして見えてます…?
〇〇:はい
〇〇:そりゃあもうバッチリ
?:えぇぇぇぇぇ!!!
?:なんで!!
〇〇:声でか
?:あぁっ!
「あ〜やっ!」
?:ってやってないじゃん!
?:あぁ…失敗したぁ…
〇〇:待って待って
〇〇:理解が全然追いつかないんだけど…
あ:あ!
あ:自己紹介が遅れました!
あ:わたしは天界からやってきました
あ:見習い天使のあーやですっ!
〇〇:あぁ…えっと〇〇です…
あ:〇〇さん!おはようございます!
〇〇:いや…それよりさ
あ:いや!挨拶は重要ですよ!
〇〇:重要なんだけどさ…!
〇〇:なんでいるの?
〇〇:なんで見えるの?
〇〇:ほんとに天使なの?
〇〇:ほん…
あ:わぁぁ!ストップです!
あ:質問は1つずつにしてくださいよ!
〇〇:ごめんごめん
〇〇:で?なんでいるの?
あ:それはですね!
あ:見習いを卒業するためのテストといいますか
あ:実は天使は神の力が使えて
あ:それが本当に使えるのかという実践形式のテストなんです!
あ:それで人間の世界にやってきたんです!
〇〇:ほう…なるほど
〇〇:あとなんで見えるの君のこと?
あ:あの…本当は神の力で透明化して
あ:見えないようにして行うんですけど
あ:忘れてましたっテヘッ!
〇〇:…ポンコツってこと?
あ:違います!
あ:おっちょこちょいなだけです!
〇〇:おっちょこちょいって自分で言わないでしょ
そんなやり取りをしていると
〇〇:うわっ!
〇〇:もう7時半じゃん!
〇〇:準備しないと!
あ:〇〇さん?
あ:どこに行くんですか?
〇〇:学校だよ!
〇〇:学校!
あ:あーやもついて行く〜!
そんなこんなでポンコツ天使が見えるようになりました
ー
登校中
〇〇:はぁ…なんとか間に合った…
あ:疲れましたね!
〇〇:あーや何もしてないでしょ
あ:いきなり名前呼びですか?
あ:距離詰めてきますね〜!
〇〇:じゃあ
〇〇:他の呼び方にする?
あ:他だったらどうなるんですか?
〇〇:ポンコツ天使
あ:いやあーやでお願いします
〇〇:よしっ
〇〇:それで
〇〇:気になることがあるんだけど
〇〇:その神の力ってさどんな感じなの?
あ:どんな感じというのは?
〇〇:どうゆうことができるのかなって
あ:あぁ〜!
あ:聞きたいですか!?
〇〇:うん
あ:じゃあ教えちゃいます!
あ:まず!
あ:みそ汁をおしるこにできます!
あ:さらに!
あ:ショートケーキの苺がトマトになります!
あ:あと!
あ:晴れの日に雨の日のテンションになれますっ!
〇〇:嫌がらせじゃないか!
〇〇:全部絶妙というか大分嫌なんだけど!
〇〇:見習いなんて卒業できるレベルじゃないでしょ!
あ:ひどい…!
あ:あーやいっぱいお勉強とお稽古したのに…
あ:グスッ…
〇〇:あぁ!
〇〇:泣かないで!
〇〇:ごめんね言い過ぎたよ
一旦休憩
〇〇:それでさどうしたら
〇〇:見習いは卒業できるの?
あ:人間の皆さんに喜んでもらうことができると卒業です!
〇〇:なるほどね
〇〇:例えばあーやが神の力を使って僕のことを喜ばせれたら
〇〇:卒業ってこと?
あ:そういうことになりますっ!
〇〇:じゃあ…さ
〇〇:提案なんだけどさ
あ:なんでしょうか?
〇〇:僕があーやの見習い卒業のお手伝いするからさ
〇〇:あーやはその神の力を使ってさ
〇〇:僕のこと助けてよ
あ:え!いいんですか!?
〇〇:まぁこれも何かの運命かもしれないからね
あ:もちろん!
あ:お願いします!
あ:それで〇〇さんを助けると言っても
あ:何をすれば良いんですか?
〇〇:それはね
〇〇:僕の恋愛のお手伝いをして欲しいんだよ
あ:え!
あ:恋愛の分野はあーや得意ですよ!
〇〇:本当に!?
〇〇:じゃあ成功出来たらすぐに卒業できるじゃん!
〇〇:僕も好きな女の子と仲良くなれて
〇〇:あーやは見習いを卒業できる
〇〇:win-winだ!
あ:そうですね!
あ:じゃあ2人で頑張りましょ〜!
こうして2人の見習い卒業と好きな子との友達卒業計画が始まった
ー
あ:〇〇さん作戦はどうしますか?
〇〇:まずはさ僕の好きな子に良いところを見せて
〇〇:〇〇くんカッコいい…!
〇〇:ってさせたいのよ
あ:安易ですね
〇〇:うるせぇ!
〇〇:まずカッコいい男は勉強ができると思うんだよ
あ:なるほど
〇〇:だから勉強ができるように僕に神の力使ってよ
あ:わかりました…
あ:一応聞きますけど良いんですね…?
〇〇:いつでも使っていいよ!
あ:じゃあ…いきますね…!
「あ〜やっ!」
〜
先生:じゃあ!隣の人と問題の答え確認してみて〜
〇〇:よしっ…あーやありがとう…
ここでビシッと決めて
〇〇くんカッコいい…!
これは決まったな
〇〇:一ノ瀬さん答えどうなった?
一:う〜ん…あんまり自信ないんだけど…
一:−x+8だったよ…
一:〇〇くんは?
〇〇:う〜んとね
〇〇:360x+82だね!
一:え?
一:この問題そんなに数字大きくなる!?
一:ちょっと見せて!
一:え…
一:問題から違うじゃん!
一:あとその問題だとしても
一:普通に間違ってるし…
〇〇:え!?嘘でしょ
〇〇:…
〇〇:いや合ってるよこれ
一:どうしたの〇〇くん?
一:いつもこれくらいなら解けてるのに…
一:ちょっと他の人にも聞いてみるね
〜
〇〇:おい!!!!
〇〇:あーやどうなってんのこれ!
〇〇:全っ然勉強できるようになってないじゃん!!
あ:え〜…
あ:だって使う前に確認したじゃないですか
あ:良いんですか?って
〇〇:こんなんになると思わないでしょ!
あ:あーやは恋愛の分野が得意なんです!
あ:勉強は苦手なんです!
〇〇:えぇ…
〇〇:先に言ってよ…
あ:でもまだ取り返せます!
あ:次の作戦はなんですか!
〇〇:えっと…
〇〇:次は体育でサッカーなんだよ
〇〇:だからサッカーで無双して
〇〇:〇〇くんカッコいい…!
〇〇:ってさせたいのよ
あ:なるほど
〇〇:神の力でさ
〇〇:神の子メッシくらいサッカー上手くしてよ
あ:わかりました…
あ:一応聞きますけど良いんですね…?
〇〇:いつでも使って!
あ:じゃあ…いきますね…!
「あ〜やっ!」
〜
先生:じゃあ今日はサッカーだ
先生:男子が試合の間は女子は観戦
先生:女子の時は男子が観戦だ
先生:じゃあやるぞ〜!
男:〇〇シュートだ!
よしっ…きた!ここで決めて
〇〇くんカッコいい…!
決まったな
スカッ!
男:〇〇!空振ってんじゃねーよ!
〇〇:なんで!?
一:あれ?
一:〇〇くん空振ってる…
女:決めてほしかったね〜
男:やばい!〇〇守備!
ここで相手のドリブルを華麗に止めて
〇〇くんカッコいい…!
決まったな
スカッ!
男:おい!〇〇!なに股抜きされてんだよ!
〇〇:いつの間に…!?
一:え…
一:〇〇くん股抜きされてる…
女:股抜きって恥ずかしいことらしいよ〜
一:〇〇くんどうしたんだろ…?
男:〇〇!シュートブロック!
このシュートしっかり体を張ってブロックして
〇〇くんカッコいい…
決まったな
ドゴッ…!
男:顔面!?大丈夫か!?鼻血出てる!
一:〇〇くん大丈夫あれ!?
一:鼻血でてるよ…
〜
〇〇:おい!!!!
〇〇:一体どうなってんの!!
あ:あーや聞きましたよね
あ:良いんですか?って
〇〇:こんなに酷いと思わないじゃん…
あ:あと今回もあーやの苦手分野です!
あ:恋愛じゃなくて運動の分野ですもん!
〇〇:先に言ってよ…
〇〇:はぁ…
〇〇:どうしよ…
〇〇:もう嫌われ始めてるよこれ…
〇〇:あーやは何ならできるの?
あ:だからさっきから言ってますよね!
あ:恋愛の分野だって!
あ:ずっと力を使う前に渋ってるの気づいてないんですか!?
〇〇:分かった
〇〇:僕はもう学んだ
〇〇:あーやに恋愛以外を頼むのは間違いだって
あ:そうです!気づけば良いんです!
〇〇:じゃあこれが最後!
〇〇:あそこにいる女の子いるでしょ
〇〇:一ノ瀬さんって言うんだけど
〇〇:あの子に僕のことを好きにさせる力を使ってよ
〇〇:これは完全に恋愛の分野でしょ!
あ:そんなの簡単ですよ!
あ:なんてったって恋愛の分野ですからね!
〇〇:よしっ!
〇〇:絶対にあーやの見習い卒業と僕の恋愛を成就させる〜!
あ:お〜!
そして次の休み時間にあーやは神の力を使った
「あ〜やっ!」
〜
〇〇:あーや…今度こそ頼む…
〇〇:今の一ノ瀬さんの様子は…
〇〇:って…なんか✕男がカッコ良く見えてきた…
〇〇:まって…✕男?
〇〇:✕男!
✕:なんだ〇〇?
ギュウ!
✕:〇〇!?お前何してんだ!
〇〇:✕男がカッコ良く見えて…
✕:キモい!キモい!
周りでは
女:なんか〇〇くん✕男にくっついてる…
女:〇〇ってそっちのタイプなの…?
一:〇〇くん…どうしたんだろ…
一:心配だなぁ…
〇〇:✕男〜…
✕:いつまでくっついてんだ!
〇〇:はっ…!
〇〇:✕男…僕今なにしてた?
✕:お前俺のことカッコ良いとか言って
✕:くっついてきたぞ
✕:キモかった〜
〇〇:うわぁぁぁ…
〇〇:絶対一ノ瀬さんに嫌われた…
〜
別教室にて
〇〇:おい〜…
〇〇:なんで得意分野で失敗してんのよ…
あ:あれは凡ミスでっ…!
〇〇:力を使う対象の人を間違ってんのよ…
あ:たまたまですよっ…!
〇〇:絶対嫌われた…
〇〇:もうだめだ…
〇〇:みんなの記憶無くすしかないよもう
〇〇:ちょっとあーやみんなの記憶消してよ
あ:そうですね…
あ:流石に得意分野での失敗は申し訳ないので
あ:神の力を使って消しますね
「あ〜やっ!」
教室にもどると
男:〇〇!今日数学で意味分かんない間違い方したんだって!?
女:サッカーのときの空振りすごかったね!
男:顔面ブロックなんてもうっ…クック…
〇〇:あぁぁぁぁぁ!!!
ー
そこからの学校の記憶はない
気づいたら帰宅していて
あーやと自室に2人きりの状態だった
〇〇:あぁ…もう終わった…
〇〇:辛い…
〇〇:もう学校行きたくない…
〇〇:あーやも見習い卒業出来ないし…
あ:だ、大丈夫ですよ!
あ:また良い人見つかりますって!
〇〇:あーや…
〇〇:のせいで一ノ瀬さんに嫌われただろ…
あ:あーやのせいですかっ!?
〇〇:いやそうだろ
〇〇:人を喜ばすことが合格条件だろ
〇〇:喜ばすどころか悲しませてるぞ
あ:そんなぁ…
ツーツーツー
あ:あ、天界からの電話だ
あ:ちょっと電話しますね
あ:はい、あーやです
〇〇:糸電話なんだ…
あ:えっ…!?
あ:なんで!?
あ:はい…
あ:…
あ:失礼します…
〇〇:なんだったの?
あ:あ、あの…あーや…
あ:天使を卒業することになりました…
〇〇:え?
あ:明日から人間になるみたいです…
〇〇:はぁ!?
〇〇:なんで!?
あ:今日1日をずっと天界から見られてたみたいで
あ:あーやには天使の素質が無いって言われました…
〇〇:えぇ…
あ:〇〇さん…ここに住んでもいいですか…?
こうしてポンコツ天使は人間になったようです
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