ヒロイン過剰摂取な学校生活 3
今日は休日
井上さんと見事に打ち解けることができて
嬉しい気持ちだが
この前は僕の推しである正源司陽子
略してしょげこがバレてしまい
見てはいけないという約束をしてしまった
だけど
推しを見ないそんなことはできない
まぁ休日だし
どうせ会うことはないので
書店へしょげこの雑誌を買いに行く
ー
書店に向かう道
〇〇:あぁ…!ようやくだぁ!
〇〇:楽しみだったしょげこの雑誌!
〇〇:ようやく発売だぁ!
待ちくたびれたぞ!
気分は最高に高ぶっている
この前、井上さんにしょげこは見るなって言われたけど
〇〇:見ないなんてできないっ…!
〇〇:でもなぁ…
〇〇:バレたら困るからなぁ…
〇〇:ちょっと離れた書店にでも行こうかな
十分な井上さん対策をして向かう
ー
バスに乗り
隣の街へ
年季の入ったシャッターが閉まった建物
駐車場が無駄に広いパチンコ店
などはもう見えない
高めのビルがちらほらとあるような
市街地に来た
〇〇:ここら辺なら井上さんもいないでしょ
なぜ推し活がこんなにも井上さんに制限されているのだ
と疑問に思いながらも
書店を発見
やはり市街地のため
品揃えが良い
〇〇:しょげこ、しょげこっと…
〇〇:お、あった
よし、即刻買いだな
一番上に重なってるのは…
〇〇:なんか指紋いっぱいついてるな…
下の方から
上にあるものより良い照かり具合のを選び
購入
〇〇:よし…任務完了
〇〇:あとは帰るだけだ
自分は忍かっと心でツッコミを入れ
入口から出ると
そこには…
〇〇:井上さんっ…!
〇〇:やばっ…!
〇〇:逃げよう…!
としたが
和:〇〇くんだっ!
和:お〜い!
バッチリ目が合い
小走りで距離も詰められ
和:〇〇くんもお買い物してたんだね!
〇〇:う、うんっ…
和:ここまで来たんだね〜
和:結構ここ遠いよね〜
和:あれ?もう帰るとこだった?
〇〇:う、うん!もう帰ろうと思って…!
和:そっか…
和:せっかくだから〇〇くんと一緒にお買い物したかったんだけどなぁ…
〇〇:ごめんね…
〇〇:この後あるからさ…!
和:お友達とかと遊ぶの?
〇〇:そうそう!
〇〇:友達とね?
和:ふ〜ん…
和:なんか怪しいね…?
〇〇:え!?何が!
和:さっきから何か隠してる気がする…
〇〇:いやっ…!何も隠してないよ…!
しょげこがバレたのか!?
和:本当はお友達がいないとか…?
〇〇:うげっ…!
良かった…バレてない…
でも…傷つく…
和:当たりかな?
和:ほら〜今なら許してあげるぞ〜
〇〇:ご、ごめんなさい…
〇〇:嘘です…
和:やっぱり〜じゃあ!お買い物一緒にしよっか!
和:付いてきて!
ー
そんなこんなで井上さんに見つかった
こんなはずじゃ…
すぐに買って
すぐに帰って
しょげこを堪能しようとしてたのに…
和:でさぁ…〇…んは…思う…?
和:〇…くんは…う思う…!
和:どう思う!〇〇くん!!
〇〇:んっ!な、なに!?
和:だからぁ!〇〇くんはこの可愛らしい方の服と
和:大人っぽいのどっちが良いと思う!
〇〇:えぇ…
〇〇:でも…井上さんどっちも似合うし…
〇〇:正直決められないよ…
和:そっかぁ
和:どっちも似合うか…
和:じゃあこっちにしようかな!
〇〇:おぉ…ん…?
〇〇:なんで…?
和:なんでって?
和:この前正源司陽子ちゃんの短いスカートの画像を見てたから!
〇〇:え?
和:正源司陽子ちゃんみたいに短くしたら見てくれるのかなぁってね!
〇〇:いやっ!別に!そうじゃなくて!
和:ふふっ…可愛いね〜
〇〇:ねぇ!聞いてよ!それは違くて!
和:そんなに必死だとそうなのかなってなっちゃうぞ〜!
〇〇:もう…
和:ごめんごめん!
和:お買い物もう終わるから待ってて〜
ー
和:ごめん〜レジ混んでて
〇〇:いいよ
〇〇:井上さんはもう帰る?
和:ん〜ちょっとお茶しない?
和:喫茶店でも行こうよ!
和:あ、〇〇くんは時間大丈夫?
〇〇:まぁ…大丈夫だけど
和:じゃあ行こっか?
〇〇:うん
和:ここらへんにさ良い感じの場所があってさ〜
和:ここだよ
和:すごい雰囲気良いよね〜!
〇〇:そうだね
店内に入り
注文を済ませお喋り
和:〇〇くんはさ
和:今日は書店で何を買ったの?
あ!忘れてた…
この袋の中には井上さんに禁止されたしょげこ…
見つかったら生きて帰れなさそう…
どうしよう…
和:見せてよ〜!
〇〇:えっと…
〇〇:これは…
和:え、また隠すの!?
和:だめだよ!見せて!
〇〇:ちょっと...
和:井上警察です!捜査にご協力を!
〇〇:あぁ…まただ…
和:はい!没収!
和:どれどれ…
和:あぁ!また正源司陽子ちゃんだ!
和:この前もう見ませんって言ったばっかだよね!
〇〇:はい…
和:もう!約束破ったね!
〇〇:ごめんなさい…
和:じゃあ…!これはわたしが持って帰ります!
〇〇:えぇ…そんなぁ…!
和:その代わりに!
〇〇:その代わりに?
店員:おまたせしました。こちらいちごパフェとアイスコーヒーです
和:わたしにあ~んできる権利をあげるっ!
〇〇:え?
和:もしかしていらないかな?
〇〇:いや…そんなことは…!
和:やっぱ強制!義務です!
和:あ~んしてっ!
〇〇:えぇ!?
和:はいっ!約束破ったんだから!
〇〇:分かったよ…
〇〇:はい…あ~ん…!
パクッ!
和:美味しい!
〇〇:そっか…!
和:次も食べさせて〜
〇〇:もしかして?全部?
和:あったりまえです!
〇〇:はい…
〇〇:あ~ん…
見事なバカップルムーブをして
和:ふぅ…美味しかったぁ!
〇〇:井上さんの食べる姿でもうお腹いっぱいだな
和:食べさせてくれてありがとう!
〇〇:いいよ
〇〇:僕が約束破ったからね…
お会計を済ませ
和:〇〇くんありがとうっ!
〇〇:こちらこそ
和:どう?楽しかった?
〇〇:うん
〇〇:いつもの休日よりはね
和:そっか…!
和:なら嬉しいな…
〇〇:あ、そういえば服買ったんでしょ?
和:うんそうだよ
〇〇:持つよ
和:え?
和:いいの?
〇〇:うん、なんかそっちの方がかっこ良い感じがするから
和:へへ…ありがとうっ…!
ギュッ!
〇〇:へぇ!?
和:なにびっくりしてるの!
和:腕に抱きついただけだよ!
和:持ってくれたお礼!
〇〇:あぁ…プシュー…
和:あれ…?
和:ショートしちゃった…!
和:やりすぎたかな…?
和:〇〇くん!しっかりしてぇ!
しょげこはそのまま井上さんのお家に帰りましたとさ
ー
おまけ
〜今日の振り返り〜
井上和
正源司陽子ちゃん…可愛いなぁ…
わたしもこんな風になれるかな…
〇〇
あ、しょげこ…井上さんの家だ
推し変しようかな…
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