秋、雨の帰り道。歌とコーヒー。
秋だ。バッカスとラミーをスーパーで見かけて、季節が巡るのを感じる。
今月末は姪っ子の誕生日。
今朝、姪の母である我が妹にLINEでメッセージを送信。
「誕生日何がほしいんだろ?」
「オセロ」
と短い返信。小学1年生の姪っ子本人が打ったメッセージだそう。
そうかあ。オセロかあ。渋いものを好むんだなあ。
この姪には小学校5年生の姉がいる。私のもう一人の姪っ子。
この子にも以前誕生日に何がほしいのか尋ねたら「ルービックキューブ」だった。
学童で流行っているらしかった。
小学校1年生の姪っ子の好物、干し芋を一緒に送ってあげようと思う。
これまた渋いおやつが好きなんだな。健康的で何より。
今日はめまいがひどくて体がだるくて、仕事を早上がりしてきた。
職場を離れたら、体がとっても軽い。元気いっぱい。
わかっていたけど、ストレスなんだな。
私の体は素直だ。
お気に入りの珈琲屋さんが空いている時間に寄れたので、アメリカーノを飲んだ。
本を開くけれど、同じページをただ眺めるだけ。ぼーっとしていたら20分過ぎていた。隣の50代っぽい女性二人は、ずっと親の介護の話。その奥の人はケーキを食べている。どうやらそれは、コーヒーロールケーキ。その厚みに惚れ惚れする。レジ横のケースを眺める。ロールケーキの隣はアップルパイ。艶のあるパイ生地。ああ美味しそう。ああ食べたい。でも、我慢。だって、お腹は空いてない。心が癒しを求めてなんか、なんとなく、甘いものを求めているだけ。
さっき、職場でマドレーヌをつまんだじゃないか。
雨が強くなってきて、だんだん暗くなってきて店を出た。
藤井風が聴きたい。「花」がいい。
突然、そう思った。
時々こういうことがある。
藤井風のあの、気持ちの良さそうな歌い方。音楽が体から出てくるような感じ。
軽やかな歌声。自由だ。どこまでも自由でのびやかで果てしなく広い。
明るい気持ちになるとか元気が出る、とかではなくって、もっと自然で普通な状態に心が収まる。ただ音楽が体を流れる。日常で生活で今日のわたし。
ここがなんか好きで、ここだけ口ずさむ。
出だしの音の響きが好きで、音が軽快に下がっていく感じに心が動く。
私は繊細で気にしいなのに、うまく気がつかえない。
人の言動や心の機微に敏感なくせに、それに疲れる。
事務的な作業が多い仕事を選んだくせに、それが苦手。
組織に属する安定を求めたくせに、それ以上に自由を求めている。
非常に窮屈だと感じる。
仕事だから仕方ないんだよ、とわかっているけれど、
本当に?本当にしかたないの?と同じくらい疑問に思っている。
藤井風が歌っている。
えー?本当に?いつの日かっていつなんだよう。
そろそろ、そう思いたいなあ。疲れちゃったんだよう。
ぶーぶー言いながら帰路に着く。
今日の夕飯は作り置きのコールスローと、ちくわの野菜炒め、ほかほかご飯に自家製味噌南蛮をちょこっと乗っけて食べよう。
明日も仕事へ体を運ぶ。
みなさん、お疲れさまです。私もお疲れさま。
適度に適当に、でも適切にやっていこう。
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