木枯らしの吹く街で…第6話
第6話:意外な告白…?
『まぁ…いいや…久しぶりに遊びに来たんだからゆっくりして行ってよ』
私は雰囲気を変えようとそう言った。
涼介は小さく頷いた。
『なんだかんだ優菜とも付き合いなげーよな』
涼介は物思いにふけるようにそう言った。
『そうだね、なんかずっと一緒だよね』
と私は笑った。
一瞬、静まり返ってピンと張り詰めた空気が流れた。
そう、思い起こせば涼介はずっと隣にいた。
いるのが当たり前になっていた。
『優菜…あの…』
涼介は何か言いかけたので
『うん?』
私は涼介の方を見た。
『やっぱ、なんでもねぇ…』
また煮えきらない感じの涼介。
『なによ…言いかけたなら言いなさいよ』
私は腕組みしてそう言った。
『あのさ…なんか、変な言い方になるけどさ…』
と涼介は部屋を見回した。
『なによ…なんか部屋が変なの?言いたい事があるなら、はっきり言いなよ…』
涼介はゴクリと唾を飲み込んで
『なんか、すげーいい匂いするな…この部屋…』
と言った。
『はぁ?急に気持ち悪いんだけど…』
私は吹き出してしまった。
−続−
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