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Photo by
kuuya_0220
丸いコタツに憧れる
冬が来て、コタツを出すと
思い出してしまう
何年も前、息子がクリスマスプレゼントに自分の部屋用に"丸いコタツ"をリクエストした
シブい…
何が欲しいかと問われたから
ネットで調べて
希望製品の丸いコタツ情報を
写真付きで先方へ送ったのに
"四角いコタツ"が届いた
『こっちの方が良いと思った』
と書いてあったそうだ
だったら希望を聞かなきゃいいさ
送り返す事もできず…
形あるものだと、また同じことになりそうと、その翌年は、食べ物をと
"梅干し"
頼んだそうだ
またもシブいリクエストに
私は笑った
が、しかし、届いたのは
"明太子"
やはり摩訶不思議
親子の縁は切れなくて大変ね
『親権なんかいらない』
自由になりたい』
と、あの頃、私には言ったけど
その事を
息子たちに言えない私は何なんだろう
言えないのは誰のため…
息子たちと私自身のため
嫌な思いをするであろう息子たち
それを分かっていて口に出す…
それができない私
父と息子の
心温まるエピソードを見聞きする度に心がキュッとなる
罪悪感みたいなものも感じる
守れなかった私もいるから
それは
今の私が自由だからかも知れない
責任を果たす覚悟ができたから自由になったようにも思う
あちらのおばあさまは、新年会に次男だけを呼んだようだ
そういう所…
幸い、息子たちは無頓着にしていてホッとする
何か思うとしても、自分たちの肥やしにしておくれ
まあ代表で参加してくれたって事でね
*******
先方は
きっと誰からも責められなくても
自分自身で悔やむだろう
ひどい事をしたと気づくだろう
もし悔みも気づくことさえも
できないなら
もっと気の毒なだけだ
私は
最初に選んだ自分を悔いてもいる
それもありながら
息子たちに出会えた感謝もある
あの頃があったから
今がある
若い時の苦労を買って
やり切ったんだと思うことにしよう
離れる事ができて
本当に良かったね
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