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スマートグラスを使って史跡アプリを体験してみた_あたらぼ研究ノート06_スマートグラスを使うと、縄文時代の神明貝塚の魅力を最大限伝えることができるか?

唐古・鍵遺跡

前々回の研究ノート04で紹介した、37番、唐古・鍵遺跡のARアプリを体験していきました。 
唐古・鍵遺跡は奈良市の南、田原本町にある弥生の大集落跡です。
唐古・鍵遺跡史跡公園の公式ホームページです (karako-kagi.com)
ここでは、ARで史跡内を解説するアプリ「AR唐古・鍵遺跡~よみがえる弥生のムラ~」により、史跡内を散策しながら、スマホを使って史跡の特徴を学ぶことができます。

史跡公園の案内板 アプリを体験しながら散策します

アプリのダウンロード

まずは、スマホにアプリをダウンロードする必要があります。
アプリについては、下記リンクをご覧ください。
AR体験|唐古・鍵遺跡史跡公園 唐古・鍵遺跡史跡公園の公式ホームページです (karako-kagi.com)

スマートグラスの接続

アプリはスマホの画面で操作しますが、これをスマートグラスでどう見えるか、史跡を見学するのにスマートグラスがどれだけ効果的かを体験してみました。
今回は、あたらぼ第3期研究員に貸与された、Lenovo T1を使います。

スマートグラス装着 あやしいエージェント

Dexの活用

今回、スマホはGalaxyを使用しました。
GalaxyにはDexという、スマホ画面をタッチパネル化する機能があり、スマートグラスで映し出された画面内にマウスポインタが表示されるので、視線はスマートグラスに常に注ぎつつ、スマホ画面上に指を滑らせながら、アプリを操作できます。

また、スマートグラスは横長の画面なので、アプリが横長画面に対応していないと、スマートグラスの画面の中央に縦長のままに表示されます。つまり、左右にかなりの余白が生じます。
しかし、Dexでは、PCでいうデスクトップ画面の左端に表示されます。画面の4分の3が余白になります。
(全画面モードにすると、画面の中央に表示されてしまうので注意してください。)
この余白の向こうに、なにやら景色が見えそうです。
Dexの壁紙をデフォルトのものから真っ黒な画像に変えてみると、向こうに唐古・鍵遺跡の象徴である復元楼閣が見えます。

スマートグラスに史跡アプリのマップを投影 余白に復元楼閣が透けて見える

これって、スカウター機能として使えそう?

上の写真はレンズ左側の様子です。
唐古・鍵遺跡遺跡のアプリにはGPSと連動したMap機能があり、現在地と解説ポイントをMap上に表します。
各解説ポイントでスマートグラスを装着してみます。
実感としては、濃いめのサングラスをかけている程度の視認性です。
曇っているときはアプリは見えやすいけど、風景が見にくく、晴れているとその逆になります。
晴れているときは、アプリが表示されているあたりに手で影をつくると、見えやすくなります。

ARはスマートグラスでも効果的

アプリでは、各地点で、発掘された遺構や遺物を表示してくれます。
また、弥生の祭祀の様子を復元したARもあります。
ARの種類にもよりますが、唐古・鍵遺跡のARは人が何人も集まっている祭りの様子を表しているので、これをスマホの小さい画面でみるよりは、スマートグラスで見た方が、祭りの人の輪の中にいる感じになります。
残念ながら、その”感じ”は撮影できていないのですが、下の写真のように、祭祀の場の近くになると、その様子が表示されます。
このまま、前に進んでいくと、人が拡大され、人の輪の中に入っていくような感じになります。

祭祀のARをスマートグラスに表示

スマートグラスと史跡アプリの親和性や可能性

唐古・鍵遺跡のアプリでは、以上が主な機能ですが、横長画面に対応できるアプリであれば、画面の両端に写真や解説を表示させ、説明力を向上させることができます。
現地とARを組み合わせるのであればVRゴーグルである必要はなく、T1のようなスマートグラスのほうが、史跡のARについて親和性があるといえます。

また、史跡の解説だけでなく、史跡内を歩いた歩数、心拍数、感情なども表現できるようになれば、ウォーキングやランニングで史跡を利用する人々を何度も呼び込むことができます。
でも、スマートグラスかけたまま、歩いてはいけないんですよね。そのあたりが改善されることを期待しています。

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