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「Threadsの向こう側」#01
第一章:偽りのフィルター
スマホの画面が青白く光る部屋で、美咲はため息をついた。
時計の針は午前二時を指している。
ベッドに入るべき時間なのに、彼女の指は止まることなく画面をスクロールし続けていた。
「また減ってる……」
フォロワー数が昨日より三人減っていることに気づいた瞬間、胸の奥がズキリと痛んだ。
何がいけなかったのか。
昨日投稿したカフェの写真は、完璧な構図で撮ったはずだ。
流行のフィルターもかけたし、キャプションもウィットに富んでいた。
それなのに、「いいね」は思ったほど伸びず、フォロワーは減少の一途を辿る。
美咲は、スマホの画面に映る自分のプロフィール写真を見つめた。
そこには、微笑む完璧な自分が映っている。
しかし、その笑顔の裏には、見せかけの自信と隠された不安があった。
『大事なのは、フォロワー数でもインプ数でもない。安定して収益を上げる仕組みを作ること。』
ふと、目に留まった投稿があった。
知らないアカウントだ。
@tomokichi860という見慣れない名前が、まるで彼女に話しかけてくるかのようだった。
普段ならスルーするような自己啓発じみた言葉が、なぜかその夜は胸に引っかかった。
「……収益、か」
美咲はつぶやいた。
自分がなぜSNSにここまで執着しているのか、改めて考えてみる。
最初はただの暇つぶしだった。
けれど、気づけば「いいね」の数が自己評価の基準になり、フォロワー数が自分の価値を決める指標に変わっていた。
『失うものなんて無いのにさ。なんでビビる必要あるん?』
その一文が、美咲の心に響いた。
失うものがない——本当にそうだろうか?
完璧じゃない自分をさらけ出したら、誰も見向きもしなくなるのではないかという恐れが心の奥に潜んでいた。
スマホをそっと置き、美咲は天井を見つめた。
これまでの自分の投稿が頭の中を駆け巡る。
どれも「映える」ためのものばかりで、本当の自分の声はそこに無かったことに気づいた。
「……もう、疲れたかも」
そう呟いた美咲の目には、かすかな光が宿っていた。
それが諦めの光なのか、新しい一歩への兆しなのか
——彼女自身、まだわかっていなかった。
第2話へ続く…
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これは、私のThreadsでの投稿内容を
お玉ちゃんのGPTs(物語工房)に読み取ってもらって書いた物語です。
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