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絵になる美しい街並みを創造する為の粉本 /常滑(とこなめ)/愛知県常滑市/林立する煉瓦造りの煙突が印象的な焼き物の街並み
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知多半島西岸の中央部に位置する常滑は約千年の歴史を持つ焼き物の街。
近代には土管や焼酎瓶、薬品かめ、水盤、植木鉢等を生産してきたようで、通りのあちこちにこれらが積み重ねられ、どちらかと言うと焦げ茶褐色の商品が街路に溢れ出ているのが目に付く。この街は歴史的には日本6大古窯の一つとして繁栄、その内でも最も古く、最大の窯業地として確立され、最盛期には丘陵地一面を覆うように3千基余りの窯があったそうだ。今の街の表情は往事とは様変わりしているのは当然として、数少なくなった煉瓦造りの煙突や黒く塗られた板張りの建物で構成された街並みがその歴史を感じさせる。
10数年ぶりに絵を描いたビスタポイントを再度訪ねてみたが、街は衰退しているのか、景色は大きく変わり、何本もあった煉瓦造りの煙突や黒く塗られた板張りの陶器工場はかなり少なくなっているように思われ、景色がどことなく寂しく感じられたのだが、所々に陶芸家の作品を展示しているアトリエや工房、お茶を出すお店が増える等、自力再生による新しい息吹に救いが感じられた。しかしながら、これらだけで街の再生を行うには限界。街並み景観の形成や経済の活性化を図るための強力な対策を官民合わせて早急に行うことが必要と思われた。