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ひとは誰しもどこかで誰かと生きている

また観たい映画が次々公開され、夏はかなり映画館に通った。 予告を見る機会が増えると気になる映画も出てくる。 この作品もそのうちのひとつだった。 感想を細かく書くわけではなく、観て感じたことを今日のうちに書き残したくなって、noteを開いた。そんな映画だった。 アイ・アムまきもと 空気は全然読めないけれど人間への愛情は多分にある男"牧本さん"が、お見送り係の最後の仕事として、ある故人の生涯を辿っていく。 変わらぬ毎日を淡々と過ごす牧本さんが、人と接して生活に少し変化が生ま

    • だれかのどこかに刺さる、なにか

      邦画の、世界観を大切にする凝った装丁のパンフレットが大好きだ。 昨日鑑賞前に買ってきたパンフレットの表紙を触りながら、やっぱり箔押しはウキウキするなあとしみじみ噛みしめている。 つるりとしたPPのかかっていない、真っ白でもない優しい印象の紙に、マットな黒の箔押しタイトル。 またひとつ、お気に入りのパンフレットが増えた。 『メタモルフォーゼの縁側』を、初日のレイトショーに滑り込んで鑑賞してきた。 SNSで見かけてから、ずっと公開を楽しみにしていた作品だ。 お恥ずかしながら原

      • チェリまほはすごい話

        待ちに待った2022年の春が来た。 楽しみに待ち続けた映画を観て、きもちを抱え切れなくなったので、文字で書き残してみることにした。 ※以下、少しだけ映画のネタバレを含みます *** 春といえば、別れと出会いの季節だ。 生きていく中で、なにかしらの分岐点となる大切な出会いはいくつもあると思う。 人との出会い、物との出会い、環境との出会い、価値観との出会い…… 対象が実体を持っていることもあれば、実体のないものだってある。 それは目に見えなくても抱きしめたくなるほど愛お