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アイリスオーヤマがパックご飯に力を入れるわけ

同社は、私の中では家具のメーカーというイメージが強かったのですが、最近は食品事業に力を入れており、パックご飯に力を入れているのはご存じでしょうか?同社は食品事業を20230年に売上1000億円とすることを目指しています。

南海トラフへの対応と海外での需要拡大が要因

IRニュースより南海トラフへの対応を想定し飲料水事業へ参入したのが食品事業を始めるきっかけとなったようです。

2021年には、首都直下型地震や南海トラフ地震など、高い確率で発生が予想される災害発生時における飲料水供給の課題解決を目指して飲料水事業に参入し、2023年には富士小山工場に続き2拠点目となる富士裾野工場(静岡県裾野市)の稼働を開始するなど食品の生産・供給体制を強化しています。

https://www.irisohyama.co.jp/news/2024/?date=0709

日本が海外に輸出するパックご飯は2019年対比で2倍に拡大

日本の食品輸出額は伸長しており、パックごはんは2023年には2019年比で約2倍の10億円※1、清涼飲料水は2023年には2013年比で約4.3倍の536.7億円※2と伸長し、海外での需要が高まっています。

https://www.irisohyama.co.jp/news/2024/?date=0124

農林水産省がパックご飯の輸出拡大を推進

アイリスオーヤマのIRニュースによると、パックご飯の輸出拡大の背景には農林水産省がパックご飯輸出拡大を推進していることが書かれています。

農林水産省が推進する「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略」では、日本から海外への「コメ・パックご飯・米粉および米粉製品」の輸出額を2019年の52億円から2025年に125億円まで引き上げるとしています。

https://www.irisohyama.co.jp/news/2024/?date=0124

まとめ

農林水産省がパックご飯を輸出拡大する流れに対して、うまく自社のリソースを活用し食品事業の拡大に取り組んでいるアイリスオーヤマですが、創業時は大山ブロー工業所という企業名で、プラスチック整形を主に行う事業からスタートしたそうです。https://www.irisohyama.co.jp/story/01.html
1964年に同社が製造していたシャンプー容器などが写真に掲載されています。これを見ると、パックご飯の容器(非常に高い無菌状態が要求される)を作る技術力に継承されているのかなと思い浮かべました。どなたか、無菌米飯の製造に詳しい方がいたら、同社が技術的にどのような部分の強みをいかしているのか教えてください。


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四季報写経する寿司担当
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