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御相伴衆~Escorts 第一章 第109話 皇帝暗殺編4~動乱の中で③

 皇帝暗殺のクーデターから、数日経った頃、数馬は、その時のことを、少しずつ、思い出して、記憶を整理し始めた。

 クーデターの首謀者、実際に手を下した者、それを指示した者が、誰だったのか?そのことについては、一切、伝わって来なかったのだ。恐らく、使用人や、下働きには、関係ないことで、後は、上からの命を聞くしかないのだろう。

 後に、宝物庫には、民衆から搾取して集めた金で買った、第二皇妃の贅沢品が、驚く程の量で、発見されたという。宝飾品や、余りある衣服や、美術品など、贅を尽くした品物が、山程あったらしい。皇后素白は、それらを売却し、皇宮の修復費用に充てるように、政府の皇宮担当に指示した。残りは、国庫に戻し、今後の国の為に役立てるようにとも。

 そして、今後は、皇帝・皇后指示派であり、温厚派と言われる、シギノ派で構成された、政府要人の管理下で、皇宮は運営されて行くという。しばらくは、皇帝不在で、皇后により、スメラギは統べられていくこととなる。

 混乱の翌日から、皇宮の中に遺された女官や、召使は、一か所に集められ、シギノ派の役人から、一通りの取り調べが始まった。

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