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無題

鈍い真昼の陽の下を歩く
音もなく揺れ動いた残像たちは
冬毛のスズメかな
静まり返った塀の手前で
憂う私を反射する雲の彼方に
幾万の都市がある
幾万の人がいる

私は何かから逃れたくもあり
すべてを得ているようにも思う

この抜け道が飽きないのは、
風の切り裂く日であっても、
右に、左に、庭はあり
家の中や、それぞれの土の中に、
常に何かしらがうごめいて
仄かな営みを感じるからだ

今は

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