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STANDBY.


君の本質に触れることなど
僕にはできない

幾重にも彩られた その表情に
吹き戻されて

僕の心もまた 幾重にも轟いて
抜け道の轍へ促される

君が通り過ぎたのは
昨日の坂道かもしれず、
あるいは、
誰もいない曲がり角かもしれず。

まだこんなに寒いのに

月夜に溶ける
月夜に消える
街灯の中に、信号の向こう側に
光の粒が吸い込まれていく 


月夜に溶ける
闇夜に消える
何もない道
それぞれの街
やわらかな灯りを しまう箱たち

ささやかな光を 纏う僕たち

ずっと知らないままでいる
夢の彩(いろ)、さみしくて

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