アラカン リモートワークに挑戦中
7月から「トライアル雇用」で、リモートワークをしています。
聴覚過敏が年齢を重ねる程ひどくなり、困り果てていました。
雑音はもちろん、とにかく高い音が苦手。
バスや電車で移動するだけでグッタリ疲れる。
音からは逃げることは難しく、消耗してしまうのです。
ただでさえ還暦近い年齢で苦しいうえに、音ストレスに弱いため応募できる職場は少なく、応募しても届くのは「お祈りメール」ばかりでした。
このままではいずれ生活保護を申請することになると冷や汗が出始めたころ、相談していた支援機関から、当時応募しようとしていたリモートワーク職の応募を、企業側にトライアル雇用できるか打診することを提案されました。
トライアル雇用とは、一定期間実際に働いてみてから正式雇用になる雇用制度です。実施する企業はあまりないようです。
結果的にトライアル雇用で応募できることになり、そこからはあれよあれよという間に話が進み、パートでのリモートワークを始めることになりました。
「還暦近い人間に、リモートワークなんて新しい働き方ができるんだろうか?」
結論は「できる」でした。
仕事はTeamsを使って行います。
いざ仕事が始まると、チャットグループには私より年上の方がいてびっくりしました。てっきり私が最年長と思っていたので。
最初の一か月はトンチキなミスを連発していました。
なにせリモート初心者。
間違えてチャットグループ全員にキンコン呼び出しをかける。
支給されたパソコンが小さくて眼精疲労がひどく、あわてて外付モニタを買い、上司にリモートで使い方を教わる。
(パソコン用メガネでは無理があった)
仕事について行くために、エクセル、ワード、パワーポイントの本を買い込んで毎日必死でした。(MOS資格は昔取ったけれど、うろ覚え)
なによりTeamsの勝手がわからず、混乱しました。
パソコン画面右下に、突然アラームが鳴って通知が来るたびに何事?と毎回びくついていました。(音過敏なだけに)
明治維新のころ、地方の庶民はこんな気持ちだったんだろうな~と実感した次第です。
「よくわからないけど、これが今のやり方なんだ。」
目を回しているうちに2か月がたち、とりあえず解雇予告はない。トライアル雇用は3か月契約。本契約に続くことを祈りつつ9月に突入しました。
情報弱者のアラカンが、大胆にもパソコンリモートワークに応募した。あの時の決断が、私を新しい世界へ押し出しました。
正直自分はもう社会復帰できないのではと絶望していました。けれど、環境を自分に合わせることで新たな道ができたのです。
通勤がない。(台風でも大丈夫)
外線電話を取らなくてよい。(臨機応変が苦手)
オフィスの雑音や人の声に悩まされない。
室温や明るさを自分に合わせることができる。
パソコンの明るさを調整し、マウスポインターを見やすく大きくして色をつける。
「こうすれば自分は仕事ができる」
その方法を、一つ一つ発見していきました。
リモートワークのきっかけを作ってくれた支援員と、えいっと前へ踏み出した当時の私に拍手を送りたい、そう思います。