星で発見たまごっちをレビュー
今回はこのゲームをレビューしてみる
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○ゲームの情報
ゲームハード PS(PS2でも遊べる。アーカイブスは未配信)
値段 6380円
ジャンル 恋愛育成シュミレーション(育成RPG要素もあり)
○ゲームの登場人物
ミカチュー 今作の主人公。ばんぞー博士の助手でたまごっちを集めたり、コンテストに出したり、育成する。
ばんぞー博士 ヘルプで登場する程度でたまごっち星の拠点にいるが何もしない
現地のたまごっちたち ミカチューが正しいアクションをすれば仲間になってくれる。カーニバルや育成拠点(育成拠点での育成は4匹まで)で育成したり、ブリード(恋愛。アダルトになってから)で増やすことも出来、育てたたまごっちはコンテストにも出せる。
西の大陸 ゲームではそう言わないが、便宜上これに統一。やたら大きく広大かつ、最深部にはレアなたまごっちがいる。
東の大陸 ゲームではそう言わないが、便宜上、これに統一。大きさは西の大陸の半分程度だが、育成拠点、コンテスト、カーニバル会場など重要な施設がこちらにある。レア度の低いたまごっちが多い。
○ゲームの流れ
ミカチューとばんぞー博士が西の大陸と東の大陸に分かれた、たまごっち星の隠れ里の東の大陸に不時着し、子供を作るたまごっちを見つけて、生態を研究することから始まる。育成RPGを意識してるのか、シンボルエンカウント制を採っていて、ミカチューがたまごっちを探したり、育成拠点でたまごっちを育成する。
たまごっちをコンプを目指すのも良し、拠点で育成し、コンテストに出すのも良しなゲーム。
○個人的評価
評価はS(最高)→A→B→C→D→E(最悪)
ストーリー D
グラフィック(当時基準)A
ゲームバランスや難易度 E
操作性 D
世界観 A
BGM A
ゲームの面白さD
やり込み要素 E
総合評価D
適正価格 150円(ゲームカタログなどでは載っていないが、限りなくクソゲーに近い評価。)
○良いところ
クソゲーによくある、声優は豪華。真・三國無双の曹操役の岸野幸正、戦国無双の甲斐姫役の鈴木真仁と豪華で演技力も格別。
グラフィックもそこそこ良く、主人公のミカチューやたまごっちの表情はかわいらしい。個人的にはよくできてると思うが64の方が良かった
世界観もほぼ、再現出来ていて、不思議な生き物がいる、戦いとは無縁なのほほんとした平和かつ、独特な世界観がよく出来ている
BGMも世界観にマッチしていて、不快感は無い
ご機嫌を上げるミニゲームはそこそこ楽しい
新規たまごっちがメインで64と差別化ができてる
従来のたまごっちが欲しいなら掛け合わせ次第でブリードをさせるか、雪山地方に行くとエンカでいる
コンテストに出場するなら能力調整ができる卵から育成する原則なので、育成の楽しみがある
昼行性と夜行性が存在し、出現たまごっちもたまごっちの生活サイクルも異なって、探索時は出現時間帯を見ながら探索し、育成時は夜は寝るたまごっちもいれば、昼間に寝てるたまごっちもいるため、複数匹いれば育成の楽しみもある
育成拠点の治療コマンドに予防接種というのがあり、健康なベビーのうちにやっとくと病気になりにくくなる
✕悪い点
ロードが長い
死ぬ以外にもお世話はお出かけで長時間放置すると手紙を置いて、失踪するシステムがある。ばんぞー博士は研究と言って、何もお世話はやらない。いや、やれよ。このゲームの最大のクソポイント。
世界は広く、自転車でのマラソンになる(世界一周するのに数日かかる)
拠点が中央ではなく、ほぼ最東端にあるため、西の大陸を探索するのにやたら時間がかかる
世界地図がごちゃついていて分かりづらく、地図では最奥の北西の雪山地方も近くに見えるが、実際は西の大陸は凹状で川や崖など進入不可地形があり、育成拠点からだと中央北のワープポイントに入り、そこから西の大陸に行き、西の大陸の最南端の橋がかかっているところに行き、橋を渡ったら北上とめちゃくちゃ面倒くさいマラソンが繰り広げられる
マラソン中、お世話は出来ないため、たまごっちがよく失踪し、ストレスが貯まる
世界はやたら広大なのに、ルーラが存在しないため、毎回、ひたすらマラソンを強いられる
歩くスピードやったらおっそいし、自転車で早くなるが、世界が広すぎて、自転車のスピードでは時間かかりすぎる。飛行機などの空を飛んだりして、更に速度が早くなるものもない。このゲームのエンカはエンカから近づく形式や歩数でやってくる方式では無く、エンカを気にしなくていいのが救いだが、ひたすらカーソル倒してるマラソンが楽とは言ってない
ワープマシンも不親切で西の大陸にいる時にワープマシンを使うとワープポイントの西の大陸側に行くだけで、一発で拠点に戻らず、ワープポイントの東の大陸側に入ってからワープマシンを使うという効率の悪さ
最初のベビー期はお腹やご機嫌の減りが異様に早く、ガンガン呼び出すため、複数体(最大4体)いると地獄絵図になる。
昼行性から夜行性に進化するたまごっちも存在し、進化した時、ゲーム時間内で1日のうち、2歳老けるバグがある
カーニバルでも育成できるが、成長すると躾以外の能力はリセットされるからコンプ目的ならまだしも、コンテスト出場させるなら卵から育成する手間がある
シンボルエンカウントで仲間にしたいたまごっちがいればいちいち自転車を降りて、何度か触れないといけないのが面倒臭い
エンカでたまごっちと会っても種族名、成長期(ベビー、アダルト)、性別、何が好きなのかという必要情報が全くなく、ただ、歌、手品、ダンス、キスとコマンドを出されるだけで、仲良くにするには何をしたらいいのか全くノーヒント。
エンカたまごっち毎に何をすれば仲良しになるかは設けられているらしいが、ゲーム中には何も書かれてないために攻略本が必須で、エンカで仲間にするのも大変
拠点に戻って、やっと種族名、性別がわかるし、成長期に関してはお世話のヘルスメーターを見ないと分からない。そのため、ブリードのオスメス厳選も面倒臭い。育成拠点にはオスしかいない、メスしかいないとか珍しくなく、相手探しのマラソンをしてるうちにお目当ての相手が失踪してるなどもあり、ブリードのハードルがものすごく高い
しかも、能力が高すぎるとブリード失敗というデメリットもあり、能力調整も大変
ブリードは子供が親の能力と引き継ぐ要素は無いので、コンテストなどで強くしたいからブリードを重ねるなどブリード重ねれば優勝などはできない
一夫多妻、一妻多夫は道徳上、宜しくないということなのか、変にリアルで一度ブリードしたらブリード出来ないため、たまごっちをブリードで増やす効率も悪い
ブリード成功したからと言って、ハートマークが出るだけで恋愛になる過程もなし、たまごっち同士が同居したり、育児したりする訳でも無く、恋愛要素は皆無。よくこれで恋愛ゲーム名乗れたなってレベル
新規たまごっちは、ぶっちゃけ、どの成長期もエンカでいるので、育成もブリードで手に入れる必要が無く、コンテストは度外視して、たまごっちコンプするだけなら育成もブリードの必要性が全くない
たまごっちはブリードで増やすのも、エンカで増やすのもどちらも効率が悪いため、育成拠点が空室なのも珍しくなく、そして、理不尽なマラソンとたまごっちを確保するのも苦労する
たまごっちを連れての夜間外出はデメリットしかない。コンテストも開いてないし、突然、デビルっちが連れて行ってしまうことも。そうなると戻ることないし、メモリアル記録(死ぬと記録される)にも残らない理不尽がある
カーニバル、コンテストに連れていく以外でたまごっちを連れて出歩く必要が無い。外に連れて行けるたまごっちは一体だけで、エンカで集めたものも含まれるため、連れて出歩く必要性が殆どない
育成拠点では育成時間を早めても、子供以降はあまり呼びつけないので、昼行性と夜行性たまごっちを複数飼っても、たまごっちを眺めるだけのひたすら退屈なゲームになりやすい。
海のたまごっちやてんしっちは撮影のみで育成は不可能
たまごっちを集めてクリアなのか、コンテストで優勝してクリアなのか、ラスボスなのも存在しないため、ゲーム目的が不明瞭
新規たまごっちはオスっち、メスっちのようにベビー期は同じ姿でも子供期以降もオスメス別の姿になることもないのでオスっち、メスっちのような進化後の姿はどうなるのか的な育成の楽しみもない
ゲーム起動時のオープニングをすっ飛ばすと冒険の舞台や何故、ミカチューが冒険することになったのか分からないし、オープニングで知ればスキップはできるが、起動する度に毎回見る羽目になり、いちいち見る必要も無く、最初からするで説明すればいいのにと思えるので、初見プレイヤーには不親切
コンテストのシャッフルゲームは赤い箱かつ、動きまくるので目が痛くなる
○総評
育成、恋愛、RPG要素があるゲームだが、どれも中途半端で問題点が多いゲーム。
熱血ベースボーラーのようにあれもこれも手を出しすぎて、どれも中途半端な出来で問題点だらけになってしまった系のクソゲー。
育成にしてもコンテストに出すなら、必要だが、コンプには必要ないし、RPGの探索中は育成ができないし、失踪するので、せっかくレアなたまごっちをゲット出来ても失踪地獄に陥るという育成とRPGの両立ができない問題点。
恋愛要素も確かにブリードというものがあるが、なんでこうなったかも明記されないし、FE聖戦の系譜のように子供が親の能力を引き継ぐわけでもないし、恋愛をする様も描かれないし、恋愛ゲームとしたら糞としか言いようがない。
RPGとしても育成を放棄して、たった1匹を探すために苦行とも取れるマラソンを強いる。ポケモンやドラクエなどの戦いを連想させるのか、ルーラなどの機能もないのでひたすらにマラソンをさせられる羽目になる。
たった1匹のたまごっちに探すために現実時間で数時間も有り得るし、エンカのたまごっちも種族名も特徴、性別など必要情報もないため、不親切感や手抜き感も否めない。攻略本なしで仲良くするのも至難の業。
それでもクソゲー最後の砦、演出だけはよく、クソゲーお約束?の声優は豪華で演技も問題なし、BGMや演出も過去作の使い回しもない、キャラデザも世界観に沿った可愛らしいものなので、そこは評価できる。
3DSのデジモンリデジタイズもプレイした。
こちらの方が恋愛要素は無いが、今作と同じく、育成とRPGがどちらもあるゲームで、育成拠点廃止で探索しながら育成ができるので、失踪地獄にならないし、育成と探索が両立出来るという断然出来が違う。
こんなの買うくらいなら64のたまごっちを購入か、このゲームは1998年製なので、同期のゲームはF-ZERO X、テリワン、ゼルダの伝説時のオカリナなど神ゲーは腐るほどあるのでそちらを買った方が絶対楽しい。(このゲームの同期に別の意味でのクソゲーである、アンシャントロマンもいるが)
たまごっちは一世を風靡したが、一気に在庫過多になって、赤字を出し、ポケモンと大きく差をつけられたのはクソゲーでもなんでも出せば売れる!と殿様商売をしたツケなのだろうか。ゲームボーイのたまごっちも機会があったらレビューするが個人的に出来は芳しくないし。
○次回予告
クソゲーあるあるを書いていこうかと。短編記事です。