藤井聡太プロの幼稚園詰将棋001
この記事のタイトルは、「藤井聡太プロが幼稚園児の時は解けたはずの詰将棋001」です。いつも通りですいません<m(_ _)m>。
藤井聡太プロの経歴をウィキペディアで確認しましたら、凄い事実がわかりました(笑)。多くの熱烈な藤井聡太プロのファンは周知の事実かもしれませんが、私は個人の経歴には全く興味がないので読んでみて驚愕しました。
以下、その一部を抜粋しました。
<なお、ウィキペディアの内容は100%正しいとは限りません。たまには間違っている時がありますので、鵜呑みは要注意です。>
00.藤井聡太プロの幼年時代の経歴について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
経歴
アマチュア時代
幼少時代
5歳であった2007年の夏、母方の祖父母から将棋の手ほどきを受けた。藤井の祖母は、3人の娘のところに生まれた孫たちに囲碁と将棋のルールを順番に教えていた(祖母自身はルールを知る程度)。藤井は瞬く間に将棋のルールを覚え、将棋を指せる祖父が相手をしたが、秋になると、祖父は藤井に歯が立たなくなった。
同年の12月、瀬戸市内の将棋教室に入会[10]。入会時に師範から渡された、500ページ近い厚さの所司和晴『駒落ち定跡』(日本将棋連盟、ISBN 4819702092)を、まだ読み書きができない藤井は符号を頼りに読み進め、1年後には完全に理解・記憶した。
研修会
2010年3月、小学校1年生で東海研修会に入会[12]。
2011年8月、小学校3年生で第10回全国小学生倉敷王将戦・低学年の部で優勝[13]。同年10月にJT将棋日本シリーズ東海大会の低学年の部で優勝。
2012年1月、第9回小学館学年誌杯争奪全国小学生将棋大会に出場し、準決勝で伊藤匠に敗れる。6月に研修会B1に昇級し、9月に小学校4年生で新進棋士奨励会(以下「奨励会」)に入会(6級)。
私が驚いた点は、2段落目に書いてあった内容です。読み書きが不完全な就学前に所司和晴プロの『駒落ち定跡』を完全に理解し記憶したと書いてあるのです。バケモノです(笑)。<下のアマゾンのリンク先をクリックしましても、すぐに購入にはなりませんのでご安心下さい。貴重なレビューが複数ありますので、レビューだけでもご一読の価値があります。>
私もこの本を持っています。「決定版」になる前の版です。将棋の高段者でもこういう本は読みます。例えば、将棋のプロと指す時に、飛車落ちや角落ちのハンデをもらって指すからです。また、駒落ち定跡は、手筋の宝庫です。平手将棋にも使える手筋が満載ですので、熟読をお勧めします。
そんな彼ならば、当NOTEで取り上げる1桁の詰将棋など、幼稚園児の時に卒業していたはずです。1度、彼の鉛筆で手書きされたかわいらしいノートを動画で見たことがありますが、すでにこの頃には2桁の詰将棋も解いていたはずです。
01.問題図
今回の詰将棋は、将棋世界の付録「佐藤大五郎短編詰将棋集」の第1問です。5手詰の詰将棋なので万人向けのはずですが、もしかすると苦労する方もいるかもしれません。
問題図の下にヒントを書きますが、それを見る前にじっくり考えることも大切です。ヒントや解答、解説を見ずに毎日挑戦することも、将棋上達や詰将棋上達、あるいは終盤上達には必要なことです。また、日を改めて解いてみることも一案です。
02.1手目のヒント
玉方の王様がどこに逃げられると掴まらないですか?それを防ぐための唯一の捨て駒とは?
03.1手目の解答図
1手目は1三角が正解です。この手を短時間で発見できれば、将来の有段者候補か、現時点ですでに初段以上あるかもしれません。
引き続き2手目をお考え下さい。解答だけでなく変化を読み切ることも大切です。
04.2手目のヒント
2手目の第1候補は同角です。
第2候補は1四玉です。
第3候補は3四玉です。
さて、どれが正解でしょうか?
05.2手目の正解と変化2通りの詰め手順
2手目の正解は同玉となります。
それ以外の変化も読み切りましたか?解答手順を正解するだけが詰将棋ではありません。変化を完全に読み切ることもまた、上達の手助けとなります。
2手目1四玉の場合、以下3二馬、1三玉、2三馬の同手数の5手で詰みますが、持ち駒の歩が余りますので不正解です。
2手目3四玉の場合、以下5二馬、4三合、同龍の5手詰です。こちらも4手目の合い駒が余りますので不正解です。2手目の変化2通りもしっかりと詰んでいることを確認しましょう。
頭の中で駒を動かせない方は、遠慮なく盤と駒をお使い下さい。将棋入門者や将棋初心者の方は、面倒がらずに確認した方がいいです。
引き続き3手目をお考え下さい。素晴らしい1手が出てきます。
06.3手目の正解
3手目の正解は3三龍でした。
将棋初心者の頃は、こういう手を自力で発見できると感動するものです。この「感動」こそが、将棋上達の糧(かて)となります。「糧」とは食糧という意味ですが、ここでは栄養や養分、あるいは燃料という意味で使用しています。
また、自力で「手筋」を発見できるということは、それだけ閃(ひらめ)きの力があるということです。すぐに解答を見てしまうことに反対する理由は、「感動」と「閃き」がないと将来困ることになるからです。
将棋というゲームは、最終的には「根性」がないと上達しません。息切れしないためにもこの「感動」と「閃き」の蓄積を忘れないようにしましょう。
この3手目を短時間で発見できる方は、やはり有段者の素質があります。
4手目はもう簡単ですね?
07.4手目の正解
4手目は同歩しかありません。いよいよ5手目で詰め上がり図になります。
08.詰め上がり図(5手目)
最後は見事に詰んでいます。攻め方の駒が2枚であることもお忘れなく。下図の詰め上がり図を十分に噛みしめて味わって下さい(笑)。
09.正解手順
10.総括
<問題図再掲>
今回の詰将棋は5手詰めでしたが、四段玉(中段玉)ということもあり、慣れない方には難問だったかもしれません。しかし、こういう詰将棋に精通していますと、実戦での発想力にも多大な好影響をもたらします。忘れた頃にまた挑戦していただければ幸いです。
なお、5手詰の詰将棋でも学ぶことが多いです。余裕のある方は、持ち駒を替えたり配置を変更したりして研究しましょう。私は年がら年中やっています(笑)。
最後に、詰将棋は、攻め方の駒が最後は2~4枚で収束ということも頻繁に起こります。そして、将棋が強い人ほど、少ない駒の詰まし方が上手です。同様に、必至(必死)を含む寄せ方もうまいです。当然ながら、遅かれ早かれ将棋の終盤が強くなり、勝率も徐々に上がってきます。
少ない駒で詰ますことができることが、実は、後々になって相当な威力を発揮することになります。このことを早期から知っている方は、賢い人です。そして、短期間で将棋が強くなる人です。
最後までご覧いただきありがとうございました。🙏
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