藤井聡太プロの1秒詰将棋0003
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記事タイトルは「藤井聡太プロならば1秒で解けるはずの詰将棋0003」の省略です。
急ぎの方は「01」を飛ばし「02」からご覧下さい。
01.問題のご案内と将棋上達のきっかけ
今回取り上げる詰将棋は、「続 自然流詰将棋(中原誠十六世名人)」の第40問です。
上の本は隠れた名著です。さすが永世名人が作った優れた詰将棋ばかりです。将棋二段以下や弱い三段(三段の下の方)で停滞している方が真面目に取り組みますと、一皮も二皮もむけます。(一皮むける:試練や困難を乗り越えて、より洗練された様子、あるいはより逞しくなった様子などを指す語。実用日本語表現辞典より。)
将棋は趣味です。趣味は楽しむだけで十分なのですが、ある程度強くなろうと思えば「試練や困難を乗り越え、洗練された」技術を持つ必要があります。そのための方法の1つとして、詰将棋で終盤力を磨くことは必要不可欠です。
また、上の本の前著が下の本です。両方を繰り返し解くことで、将棋上達のための何か大きなきっかけを掴むことは間違いないです。あとは取り組む方のアンテナの問題です。アンテナの感受性が良い方は、きっと得るものが多いはずです。
2017年に上の2冊の合本が発売されました。こちらは詰将棋の問題が手数順に並べられていて、少しだけ難易度が下がっています。詰将棋は手数自体がヒントになることが多いです。ですから、上の2冊が強い三段以上を目指す方が対象と考えますと、下の合本は2級~初段の方が二段以上を目指すことに向いています。
02.問題図と棋力判定
今回の詰将棋は手数が短いです。藤井聡太プロならば1秒未満で解けるはずです。私も本著を購入した2007年当時は一目で解けましたが、この前解いたところ20秒ぐらいかかってしまいました。これでは将棋高段者失格です(笑)。
独断と偏見で棋力判定を書きますと、1分未満で解ければ将棋四段候補、2分未満で解ければ将棋三段候補、4分未満で解ければ将棋二段候補、時間無制限で解ければ将棋2級候補とします。
それでは「藤井聡太プロならば1秒で解けるはずの詰将棋0003」に取り組んでいきましょう。
03.解説と解答手順
初手は1二角でした。この初手が意外と難しかったかもしれません。以下同玉ならば2一飛成、2三玉、2四玉の早詰みです。
ということで、二手目は同香となります。解けなかった方は、ここからもう一度取り組んでみましょう。手数は5手詰になります。
3手目は3三銀成です。この手が見えればそろそろ最終局面が描けてくるはずです。
4手目はもちろん同桂です。あとは例の手筋「一間龍」を使います。
5手目は一間龍の2一飛成です。本当に頻繁に出現する手筋です。
6手目の合い駒はこの場合何でも良いです。慣例として一番価値の低い駒が使われるようです。
7手目は持ち駒を使った2四銀です。解けた方はおめでとうございます。解けなかった方は忘れたころに再度挑戦しましょう。
念のため詰め手順を載せておきます。
04.総括
このレベルの詰将棋ならば、将棋のプロであれば一目です。また、アマチュア高段者や詰将棋が得意な人も人睨みで解けます。7手詰以上の詰将棋が解けますと将棋の寄せの幅が広がります。
ある程度5手詰が解けるようになりましたら、浦野真彦プロの「7手詰ハンドブック」に取り組みましょう。もし下の2冊が楽に解けるようでしたら、50問ごとにタイムトライアルをしますと効果的です。時間を計って記録を載せておけば自分の成長がわかります。また、不調の時に取り組めば、自分の読みの不正確さを自覚できるはずです。
今回は以上となります。最後までご覧いただきありがとうございます。