将棋初段三段合格の詰将棋001
「将棋上達の探求」の管理人むとせです。
今回から将棋初段合格の詰将棋を取り上げます。棋力判定は6級から四段の範囲内でできるようになっています。
01.出典と棋力判定
今回の詰将棋は将棋世界平成3年2月号付録「詰将棋、好短篇集」の第2問です。
独断と偏見による棋力判定は以下の通りです。
一目4秒以内に解ければ将棋四段以上、一睨み8秒以内に解ければ三段以上、16秒以内二段以上、32秒以内初段以上です。1分以内で2級以上、2分以内で4級以上、時間無制限で解ければ6級以上だと思います。
02.問題図
03.1手目の正解
1手目の2一金が指しずらいかもしれません。
金将は誰しも最後まで残してきたいものです。しかし、詰将棋作家は解答者の盲点を突くことを狙いにしている場合も多々あります。今回もその例の1つです。
2一飛ですと1二玉の時続きがありません。2一金、1二玉ならば1一飛の3手詰、2一金、1三玉ならば1四飛の3手詰の仕掛けということです。
04.2手目の正解
ですから、2手目は3三玉が正解です。この2手が正解に至らなかった場合、ここからもう一度考えてみましょう。今度は正解を発見できるかもしれません。
05.3手目の正解
3手目の正解は3二角成でした。同飛の場合は4三飛の5手詰です。
06.4手目の正解
4手目3二同玉が出題者の意図する方向のようです。
07.詰め上がり図
この場合5手目は3一飛となります。縦に長く利く飛車の働きを主眼にした出題でした。もちろん、5手目4三飛の順でも正解です。
08.正解手順
09.総括
将棋の実戦詰将棋では必ずしも盲点に正解があるわけではありません。普通の指し手が正解であることも多いです。しかし、盲点の正解を見つける訓練を「詰将棋」で日々行っていますと、意外な指し手を発見し勝ちにつながることが多くなります。1~9手の詰将棋でその訓練をすることを強くお勧めします。
10.瞬発力三段を目指して
詰将棋の5手詰がスラスラ解けるようになりますと、瞬発力が上がります。同じ本を繰り返し解いていれば、ネット将棋なども徐々に勝率が上がってくるはずです。そのための良書として以下の6冊をご案内しておきます。
なお、5手詰の詰将棋が難しく感じる場合は、躊躇せず3手詰や1手詰にレベルを下げましょう。人には得手不得手があります。多少遠回りなようでも、1手詰や3手詰から始めた方が将棋上達や詰将棋上達が近道になる方もいます。