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藤井聡太プロの1秒詰将棋0001


ご覧いただきありがとうございます。

記事タイトルは「藤井聡太プロならば1秒で解けるはずの詰将棋0001」の省略です(笑)。

今回は青野照市九段の「最強の詰将棋 初段・二段120題」からの出題です。第3章問題22の19手詰で、20分で二段となっています。

本の詳細なご紹介は一番下にあります。中古はほとんどありませんし、あってもかなり高額です。希少かつ貴重な本ですので、お急ぎの方はアマゾンへどうぞ!!


手数が長いので初級者や中級者の皆さんは敬遠しそうですが、意外と狭い玉です。少しだけ考えてみましょう。実力に合わせて30秒から5分程度考えたら下の解説に進んで下さい。

もちろん、意欲のある方はじっくり考えていただいて結構です。将棋上達のために詰将棋が最良の方法であることは、藤井聡太プロ(未来八冠王?)や多くの将棋タイトル保持者が証明してくれています。

それでは、「藤井聡太プロならば1秒で解けるはずの詰将棋0001」にまいりましょう。

第3章問題22 19手詰(青野照市九段作)

3・22 19手 01


少し考えてみていかがだったでしょうか?

「全く解けなかった(泣)。」

「最初の数手だけは読めた気がするが、正解かどうかは不明(疑)。」

「見事に解けました(嬉)!!!」

色々な感想があるとは思いますが、解けなくても心配ありません。皆さんご存知の某K一二三九段が申しております。

「将棋は自分の頭で考えただけ強くなる」と。

私も同感です。

昨今は将棋ソフトやAIに頼ることが多くなりましたが、自分の脳みそが汗をかかなくなると将棋は途端に弱くなります。また、全く強くなりません。

今回の詰将棋でうんうん頭を悩ませた方は、例えれば、その分だけ田畑に栄養を蒔いたことになります。いずれきれいな草花を咲かせたり農作物を収穫できたりすることは間違いありませんので、どうぞご心配なく!!!

さて、将棋が強い方や詰将棋が得意な方は、上の問題局面から一気に下の局面へワープできます。

<10手進んだ局面>

3・22 19手 02 10手後

理由は簡単です。なぜなら、必須手順が続くからです。それを順に説明します。

<初手1二銀の局面>

3・22 19手 03 初手1二銀の局面

初手は1二銀しかありません。2二銀や1二香ですと飛車が取られてしまいます。

この手を短時間で発見できて初手がこれしかないと判断できた方は、最低でも将棋2級はあるかもしれません。

<3手目2三銀の局面>

3・22 19手 04 3手目2三銀の局面

やはり、3手目2三銀も絶対手です。同銀ならば2一飛成で超有名な一間龍が出現します。実際の手順もその通りに進みます。

なお、一間龍は、実戦でも詰将棋でも頻出頻度の高い寄せです。初めて知った方はこの機会に覚えてしまいましょう。縦型一間龍と横型一間龍の2種類があります。

また、5手目2一飛成の局面まで読めなかった方は、一間龍を知っていても使えなかったことになります。将棋ファン必携の「寄せの手筋200」を使って十二分に復習しておきましょう。


<5手目2一飛成の局面>

3・22 19手 05 5手目2一飛成の局面


さて、ここからは中級者の課題です。上級者はすぐに解答がわかります。

例の合い駒問題です。

初級者は合い駒を絞るために非常に時間がかかります。中級者は短時間で「金」と「飛車」の2枚に絞れます。

上級者は一瞬で合い駒が飛車であるとわかります。

詰将棋をたくさん解きますと合い駒の絞り方が早くなります。経験上、上の詰将棋の場合は、飛車合いが一番受けに強いことが瞬時に判断できます。

<6手目2二飛合の局面>

3・22 19手 06 6手目2二飛合の局面

6手目までを短時間で発見できる方は、将棋二段以上の実力です。初段レベルの方で30秒未満で絞れる方は才能のある方です。自信を持っていいです。

上の局面で以下4一角、3三玉、2二龍、同玉は必然です。

ここまでの手順を上級者ほど短時間で読み切ります。

以上の説明を十分に理解できない方は、盤駒を使っていただいて一向に構いません。YOUTUBEなどの動画説明と異なり、ブログでは説明に限界があります。それらの限界は読者様ご自身の力で補っていただくしか今のところ方法がございません。

<再掲:10手進んだ局面>

3・22 19手 02 10手後

ここまで来ますと収束まであと少しです。

11手目3二飛は1一玉で詰みません。よって、11手目は2三香です。それにより、12手目3一玉、13手目2一飛、14手目4二玉も決定です。

<14手目4二玉の局面>

3・22 19手 06 14手目4二玉の局面

ここまで来ましたら残り5手です。「将棋上達の探求」の愛読者ならば簡単でしょう。

詰将棋の解答手順

3・22 19手 詰め手順

<詰め上がり図>

3・22 19手 07 詰め上がり図


<総括>

3・22 19手 01

今回の詰将棋は手数の割には易しい問題です。個人的には5分で解ければ四段候補、10分で解ければ三段候補程度ではないかと思います。

易しい理由は以下の通りです。

1.持ち駒の頭が丸くない

・角や桂ではないので読みやすかったです

2.4三金と5二金の配置がわざとらしい

・これらの駒が玉の逃げ道を封鎖しています

3.玉形が一段玉である

・中段玉や入玉ではありませんので指し手が限定されます

4.有名手筋である

・全体的によく見かける手筋を使っています


最後に、19手の詰将棋ですから、藤井聡太プロでもさすがに1秒は無理でしょう。しかし、5秒以内に収束を思い描き10秒以内に読み切っているのではないでしょうか?

ちなみに、全盛期から30年以上過ぎた管理人むとせでも30秒かかっていませんから、5秒収束(笑)はありえます。


予告通り、ここからは「最強の詰将棋 初段・二段120題(青野照市九段著)」のご案内です。

アマゾンの中古市場ではテープで補強されているボロボロの状態であれば、4円から800円で購入できるようですが、状態にこだわりますと4000円以上します。

2021年7月24日(土)現在、ヤフーオークションでの出品はありませんでした。

余談ですが、2010~11年頃に管理人むとせを信じてこれらの本を購入した方は、今頃ほくそ笑んでいるはずです。あの頃は1円の将棋本を大量にご紹介していましたので、読者の皆様にはそれなりに貢献できたはずです。当時のファンであれば、この本を大切に保存している方もきっと大勢いることでしょう。

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