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『エイジズム; ageism』 しちゃってませんか?

▼ 文献情報 と 抄録和訳

見過ごされ、過小評価される:若年層、中年層、高齢者層におけるエイジズムの経験

Chasteen, Alison L., Michelle Horhota, and Jessica J. Crumley-Branyon. "Overlooked and underestimated: experiences of ageism in young, middle-aged, and older adults." The Journals of Gerontology: Series B 76.7 (2021): 1323-1328.

[ハイパーリンク] DOI, PubMed, Google Scholar

[目的] 高齢者に対するエイジズムの存在はよく知られているが、それらの体験の特徴や若年・中年層の体験についてはあまり知られていない。本研究では、これらのギャップを解消するために、若年・中年・高齢者が経験したエイジズム的行為に関する自己報告を調査した。

[方法] 参加者の記述は、エイジスト体験が発生した領域、エイジスト体験の加害者、エイジスト体験のタイプについてコード化された。

[結果] 若年成人は、職場でエイジズムを経験したことがあると答えた人が最も多く、加害者は同僚であった。中高年も職場でのエイジズムを経験していたが、商品やサービスを求めているときにもエイジズムを経験することが多かった。エイジズムの加害者は、中高年の方が多くなっています。年齢に関係なく、エイジズムは、敬意の欠如や間違った仮定という形で一般的に経験されていました。

[考察] 今回の調査結果は、すべての年齢層の成人が遭遇するエイジズム表現の領域、加害者、タイプを考慮することで、成人期におけるエイジズムについての理解を深めることができた。また、エイジバイアスを軽減するための介入には、個人が生涯にわたって経験するさまざまな形態を考慮した多面的なアプローチが必要であることが示唆された。

▼ So What?:何が面白いと感じたか?

恥ずかしながら、この概念を知らなかった。 #非常識

エイジズム;ageismとは、「年齢差別のことであり、年齢の高低を理由に行われる様々な差別の総称である。」
wiki

年齢によって、現象に何らかの意味づけ・価値づけを行うことは、よくある。
リハビリテーションの現場においても、それはしばしば見られる。

「私、力全然ないから」→「〇〇さんの筋力は、年齢に比して強いと思いますよ」
「こんな年寄りに、辛いことさせるねぇ」

エイジズムは、他者に与える加害的なものと、自己に与える自己評価的なものがあるようだ。
以下のnoteは、短文だが、エイジズムに対する実体の1つとして、参考になる。

分析とエイジズムの国境はどこだろう?
年齢を加味しないでいて、筋力に対して意味づけができるだろうか?
その他のことだって、そうだ。
きっと、答えは絶対的なものではなくて、文脈的だったり、色付け的なのだ。
相手との関係性や、相手の立脚地や、相手自身の色付けが、ある事柄がエイジズムなのか否かを仕分ける。
自分の言葉を、相手の篩にかけてから発した方が良さそうだ。

だれも自分の口から出る話を、耳にはいる話に対してするようには篩いにかけない
Alain

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