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PROMも最近覚えたのにPREMという概念もあるのか・・・

▼ 文献情報 と 抄録和訳

脳卒中ケアにおける患者報告型経験指標;システマティックレビュー

Cornelis, Cosette, et al. "Patient-Reported Experience Measures in Stroke Care: A Systematic Review." Stroke (2021): STROKEAHA-120.

[ハイパーリンク] DOI, PubMed, Google Scholar

[背景と目的] 患者報告式経験指標(PREM)は,患者の医療に対する認識を評価するものである。我々は、脳卒中ケアに関するすべての報告されたPREMを特定し、脳卒中患者に対して検証されたPREMの心理測定的特性を批判的に評価することを目的とした。

[方法] 成人の脳卒中患者を対象としたPREMの開発,検証,利用に関する研究を系統的に抽出した。心理測定性能の評価には,Consensus-Based Standards for the Selection of Health Measurement Instrumentsの基準を用いた。

[結果] 18件の研究が含まれ、13種類のPREMが検討された。2つのPREMが脳卒中ケアのために開発されていた。消費者品質指数。脳血管事故と脳卒中。Consumer Quality Index: Cerebrovascular AccidentとRiksstrokeである。Cerebrovascular Accidentは、心理学的には肯定的な評価を受けているが、その長さと適用できる言語が限られていることが、臨床的な実施を妨げている。Riksstrokeは疑わしいと評価された。11種類のPREMがジェネリックであった。脳卒中患者向けに検証された5つの汎用PREMの心理測定性能は、相反する評価を受けた。6つの汎用PREMは脳卒中患者で検証されていないため、機器の性能については評価されなかった。

[結論] 脳卒中ケアで使用するための13のPREMが発表された。脳卒中に特化したConsumer Quality Index: 脳卒中に特化したConsumer Quality Index: Cerebrovascular Accidentは、心理測定的には良好であるが、実用的な実現性に欠ける。他のPREMは、心理測定学的特性が不十分または不明である。このことから、質の向上を支援し、患者中心のケアを強化するためには、脳卒中に特化したPREMを開発する必要があると考えられる。

▼ So What?:何が面白いと感じたか?

Patient-Reported Outcome Measure: PROM
患者による症状・医療行為の主観的な評価
例. QOLであればEQ-5D、AQoL、症状であれば、疼痛ならNPRS、疲労感ならFSS
Patient-Reported Experience Measure: PREM
患者に経験したことを報告してもらうこと
例. 待合での待ち時間は長かったですか?や医師が言ったことをどれくらい理解できましたか?

参考サイト:僕たちのキセキ

医療者の行いのすべては、PROM or PREMをよりよくすることに収束していくことが望ましい。客観的に「関節可動域が10度上がりましたよ!!!」と言っても、顧客である患者側が「So What?(だから何?)」では治療としての意義を果たしたとは言えないだろう。すべての介入において、PROM & PREMの視点を持ちたい。