老舗 “Physical Therapy” に エクサゲームのメタアナリシスが!!!
▼ 文献情報 と 抄録和訳
高齢者の歩行に対するエクサゲーム介入の有効性;無作為化比較試験のシステマティックレビューとメタアナリシス
Janhunen, Maarit, et al. "Effectiveness of Exergame Intervention on Walking in Older Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials." Physical Therapy101.9 (2021): pzab152.
[ハイパーリンク] DOI, PubMed, Google Scholar
[目的] 本レビューの目的は、高齢者の歩行に対するエクサゲームの効果を体系的に評価することであった。さらに、エクサゲーム効果と年齢、ベースラインの歩行パフォーマンス、運動特性、使用した技術、バイアスのリスクとの関係を調査することを目的とした。
[方法] 2020年1月10日までのデータベースMEDLINE, CINAHL, CENTRAL, EMBASE, WoS, PsycInfo, PEDroで文献検索を行った。無作為化比較試験デザイン、60歳以上で神経障害のない人、他の運動または運動なしの比較群、歩行関連のアウトカムを持つ研究を対象とした。質、治療効果、共変量の効果、エビデンスの確実性の推定には、それぞれCochrane RoB2、メタ解析、メタ回帰、Grading of Recommendations, Assessment, Development and Evaluationが用いられた。
[結果] 対象とした研究(n = 66)では、全体的なバイアスのリスクは低(n = 2)、不明(n = 48)、高(n = 16)であった。比較群と比較して、エクサゲームによる介入は、ウォーキングの改善に対してより効果的であり(標準化平均差=-0.21;95%CI=-0.36~-0.06;3102名、58件の研究;中等度の質のエビデンス)、エクサゲーム以外のフォローアップ後の効果も同等かそれ以上であった(標準化平均差=-0.32;95%CI=-0.64~0.00;1028名、13件の研究;低質のエビデンス)。共変量の効果が最も強かったのは、比較群の種類で、分散の18.6%を説明した。
[結論] 神経障害のない高齢者では、エクサゲームを用いたトレーニングにより歩行が改善され、その改善は追跡調査でも維持された。エクサゲーム群と非活動的な比較群を比較した場合、より大きな効果が認められた。エビデンスを強化するために、ゲーム化された運動介入の有効性に関するさらなる無作為化比較試験が必要である。影響エクサゲームは、高齢者の歩行を改善するための他の運動と同等の効果がある。理学療法士や他のリハビリテーション専門家は、この年齢層における有望な運動形態としてエクサゲーミングを検討することができる。
▼ So What?:何が面白いと感じたか?
えっ!『スーパーマリオスタジアム』に出たの!?
じゃあ、お前も胸張ってポケモンマスターって言えるな!
理学療法界において【Physical Therapy】に載ることは、上の図式に似ている。
えっ!『Physical Therapy』に載ったの!?
じゃあ、あなたは胸張って理学療法における研究者だって言えるな!
加えて、その主題は、理学療法界において重要で意義深いものだって言えるな!
しかも、 [A systematic review] [Meta-analysis]によって導き出された答えは、『エクサゲームは歩行能力改善とその維持に効果がある』という、われわれ理学療法士がこよなく愛する『歩行』に対しての、魅力的な効果だ。
エクサゲーム周辺の熱が、にわかに高まってきている。
そろそろ、間接視野から中心視野に入れればなるまい。
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