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幸せ感性力の道具2 ポジティブ10

ポジティブ10とは、自分の長所、得意なこと、素晴らしいことのベスト10を文言化するものです。
例えば
「私は優しいです」
「私は笑顔が素晴らしいです」
「私は論理的思考が得意です」
などです。
「私は~です」と宣言の形をとって文言化します。

私たちはふだん、「私は日本人です」「私は男です」「私の仕事は教師です」などのように自分に対しての枠組みをたくさん持っています。
これを自己概念と言います。
ポジティブ10は、これらの自己概念を書き出すことからスタートします。
自分について、ふだん認識していること、感じていることすべてを書き出します。

ところで性格や長所・短所、得意・不得意、好き・嫌いなどさまざまな分野にさまざまな自己概念を持っていますが、これが無意識にフレームとしての役割を果たしているようです。
フレームとは、物事を認知する時にかかるフィルターのようなものと考えて良いでしょう。
過去の経験や、そこからくる価値観、ビリーフと言われる思い込みや先入観などから形成しています。
自己概念もその一つです。

「私は数学が得意」というフレームを持っていると、数字を見るとワクワクして課題に取り掛かるでしょう。
「私は数学が苦手」というフレームを持っていると、数字を見た瞬間に苦手意識が湧いて目をそむけるかもしれません。
「コミュニケーションが得意」というフレームを持っていたら、楽しくてどんどん人に話しかけるでしょう。
「コミュニケーションが苦手」というフレームを持っていると無駄に緊張が大きくなり、好意を持っている人がいても話しかけないかもしれません。

ここには、出来事(刺激)→フレーム→自動反応→行動というプロセスがあります。
好循環のプロセスであれば問題ないのですが、悪循環のプロセスになっているようなら修正が必要でしょう。
「反応と行動はべったり」と言われますが、この二者はそれほど分かち難いということです。
また自動反応と言われるように、フレームから反応にかけては自動的なプロセスです。
ですから、どのようなフレームを持っているかが、行動に大きな影響を与えます。

先ほどの例で「数学が苦手」「コミュニケーションが苦手」というフレームをあげました。
「数学が苦手」とは言っても、ずーっと数学のテストが0点と言う人はほとんどいないでしょう。
「コミュニケーションが苦手」と言っても、これまで生活してきたと言うことは、ちゃんとコミュニケーションを取ってきたと言うことでしょう。
「苦手」というフレームは自分が創っているもので「できない」と言うことではないのです。
なので「十分にできる」とフレームを書き換えても良いのです。
また「私は気が小さい」「私は勇気がない」「私はよく失敗する」などの自己概念=フレームを創っていることがありますが、場合によっては次のようにも言えるのではないでしょうか。
「私は気が小さい」→「私は堅実だ」
「私は勇気がない」→「私はやさしい」
「私はよく失敗する」→「私はチャレンジ精神が旺盛」
このように、長所・短所、得手・不得手などが表裏になっていることがあります。
その場合は、よりポジティブなフレームに書き換えたらよいのです。このことをリフレームと言います。

そうするとどんなことが起こるかと言うと、これまで自分自身が創っていた「苦手」「短所」「ダメなところ」と言うものが無くなります。
つまり今のままで自分自身は「完全」であることに気づくことができます。「完全」のまま、さらに成長したらよいのです。
自分は「完全」というところから、自分を最も象徴する10個を選んだらよいのです。
日々、そのポジティブ10を意識して生活することで、自分らしく、自分の能力を活かして生きることができます。そして何よりも自分自身を力づけてくれます。
そのことはウェルビーイング(幸せ)に大きく貢献するでしょう。

「ポジティブ10」は「幸せの道具」として「幸福の道具箱」に入れておきましょう。

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