2023-06-17T14:01-ブックカバー;栞

 「無地で紙」のブックカバーが追加で欲しいとき、『未晒クラフト紙』が便利です。私の近所では100円ショップのSeria(セリア)に取り扱いがありました。当該製品が掲載されている、発売元のウェブページはこちらです(薦田紙工業株式会社、品番:CG-366)。

そもそも何故、「無地で紙のブックカバーが欲しい」と考えたのかについて、その経緯を説明したいと思います。

 樹脂製や布製のしっかりとした製品は、使い心地は非常に良いけども安い買い物ではありません。私は、ブックカバーを一度つけてしまうとそのままにしておくので、本の数や大きさの数だけカバーも買いたいと思ってしまいます。なお、百円ショップに売っている薄いフィルム状のカバーも試したことがあります。しかし、不透明かつ無地のものが欲しいと昔から感じていたので、こちらも途中で使用をやめてしまいました。ブックカバー用の紙については、探せばいくらでも売っている様なのですが、調べた限り無地のものが見つかりませんでした。大きさの種類と枚数が多いコピー用紙の使用も検討しましたが、表紙が透けてしまうので思う通りになりませんでした。かといって、工作に使う様な紙だと厚すぎて取扱い難い上に、1枚当たりの値段が高くなります。

 上記の様な検討を経て偶々見つけたものが、冒頭に紹介した未晒クラフト紙です。今のところ、私の理想のブックカバー素材になっています。現時点では、寸法13.9 x 2.6 x 19.4 cmまで、ハードカバーでもギリギリ対応可能であることを確認しています。本の大きさが変わっても、このクラフト紙さえあれば対応できるところも良い点です。ハードカバーの場合、表紙を根元から外側に折り曲げて装着せねばなりませんが、上手くいけば簡単に外れることはありませんでした。書店では、紙のブックカバーを無償で着けてくださる場合があると思いますが、多くは無地でないはずです。私は無地の素朴さにこだわりたかった為、最終的な仕上がりはこうなりました。見た目は理想通りで、触り心地もよく、書店で頂けるものよりも厚く、破けにくそうな印象を受けました。なお、表紙の端を、包むように着けると外れにくくなります。

図1 ハードカバーの単行本に(神林長平(2022)『アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風』早川書房)、未晒クラフト紙を着けた様子。
図2 表紙端の様子。


 続いて、栞の話になります。私は出先で本を読むとき、昔は普通の栞を使っていました。書店で頂けるものや、無地のはがき、革製のものを利用していたこともあります。しかし自宅でなく外出中ですと、不意に栞を落としてしまい、不便に思うことがありました。友人から頂いた大切な栞を、危うく紛失しかけたこともあります。そこで、取り外し可能な紐の栞を作りました。作るといっても、用意するものはゼムクリップと細長い紐だけです。私は、断線してしまったイヤホンを紐として使っています。実際に使うときには、本の表紙でなく、未晒クラフト紙の方をクリップで挟んで固定するだけです。既に書店で着けていただいた紙のブックカバーにも流用できます。

図3 取り外し可能な紐の栞。
図4 作った紐の栞を付けた様子。

外側にクリップが見えるのでカッコイイとは言い難い、クリップに何かが引っ掛かりやすい、紐の素材によっては紙に跡が付きそう、クリップと表紙は擦れてしまう、といった難点がありますが概ね満足しています。外側に出ているクリップの端を、ラジオペンチで丸めてしまえば引っ掛かりが軽減されるかもしれません。紐の栞は、読んでいる最中の面に置いておき、本をしまう時にパタンと閉じればそれでいいので便利です。

 私はそこまで沢山の本を読むわけではありません。しかしながら、ブックカバーからも紙の手触りを感じながら、出先で本を読む時間というのは、なかなか乙なものと感じています。ただし紙の本は、例外を除けば水に弱いですし、荷物は増えます。厚い本なら重いです。とは言っても、電力が不要であるのは都合が良いです。端末の電池残量や電気系統を気にせずに文字が読めるのは、今のところは、紙の優位性かもしれません。もう既に「電力不要の電子書籍」の様なものが、存在している雰囲気は感じていますが、それが大多数の当たり前になる時を迎えるか否かは分かりません。