五大世家の拠点と関連地名
前回「『魔道祖師』の地名と地図」で、それぞれの世家の場所を実際の地図とあわせて紹介したが、『魔道祖師』には事件の舞台になった場所や、世家拠点内の部屋の名前など、様々な地名や場所の名前が出てくる。
今回はその中で、五大世家に関連する地名や場所をまとめてみた。
【岐山温氏】
・拠点地域:岐山(現在の陝西省宝鶏市岐山県)
・本拠地:不夜天城
この場所が物語の中で専ら語られるのは、温氏滅亡後、夷陵老祖を打倒せんとの決起集会が開かれた時、そこに魏無羨が現れ、その場にいた三千とも五千とも言われる修士たちを皆殺しにしたとされる「血の不夜天」事件の時のことである。
実際に何が起きたのかは、物語をご覧いただきたい。
[不夜天城内の施設]
・炎陽殿:不夜天の本堂(メインホール)
・地火殿:温若寒(岐山温氏の宗主)が集めた沢山の拷問器具が置いてある場所
[岐山にある場所]
・暮渓山:岐山にある山
温晁が各仙家の弟子達を集めて教練を行った際、ここで夜狩を行った。
屠戮玄武が眠っている洞窟がある。
【雲夢江氏】
・拠点地域:雲夢(現在の湖北省孝感市雲夢県)
・本拠地:蓮花塢
蓮花塢は一般的な世家の拠点と違い、町と一体化した場所である。そのため、仙門の者ではない一般市民も自由に出入りできる。
[蓮花塢内の施設]
・試剣堂:蓮花塢の本堂(メインホール)
その他、江家のものなので蓮花塢の施設とは言い難いが、重要な場所として「祠堂」を挙げておこう。先祖代々の位牌が置いてある場所だ。
[雲夢にある場所]
・雲萍城:雲夢にある町
金光瑶の出身地で、観音堂がある。
尚、江氏に関連した場所として、「眉山」を挙げておきたい。眉山虞氏が拠点としている地域(現在の四川省眉山市)で、江澄の母・虞紫鳶の出身地である。
【姑蘇藍氏】
・拠点地域:姑蘇(現在の江蘇省蘇州市)
・本拠地:雲深不知処
[雲深不知処内の施設(部屋名含む)]
雲深不知処は内部の名前が一番多く載っている。
嫌がりながらも、魏無羨が幾度も訪れている証だ。
・雅室:雲深不知処の応接室
・寒室:藍曦臣の自室
・静室:藍忘機の自室
・蘭室:雲深不知処にある、座学が行われる場所
・冥室:藍家の招魂専用の建物
・竜胆の離れ:藍忘機の母が暮らしていた小さな建物
金鱗台から深傷を負って逃げ出した魏無羨を、藍忘機が匿っていた場所。
・蔵書閣:書物が保管されている場所
姑蘇に留学中、魏無羨は禁を犯した罰として礼則編を書き写すことになり、ここで藍忘機と一か月間一緒に過ごした。
・禁書室:蔵書閣地下にある石造りの部屋
一般の修士が読むのを禁じられている本が収蔵されている。
・規訓石:正門前にある、姑蘇藍氏の家訓が刻まれている石壁
・冷泉:男性の修士が使う泉
心を落ち着かせたり、怒りを鎮めるなどの効果があるといわれている。
尚、女性の修士は、同じ敷地内ではあるが全く別の場所で生活しており、滅多に顔を合わせることがない。その他、裏山には兎がいる。
[姑蘇にある場所]
・彩衣鎮:雲深不知処から20里ほど離れたところにある町
・碧霊湖:彩衣鎮にある湖
魏無羨が留学中、水鬼が出没したとの知らせがあり、退治に行く。
【蘭陵金氏】
・拠点地域:蘭陵(現在の山東省臨沂市蘭陵県)
・本拠地:金鱗台
[金鱗台内の施設]
・綻園:金光瑤の住居
・点金閣:窮奇道で魏無羨が温氏残党を連れて逃げた後、各世家が集い話し合っていた場所
・闘妍庁:金鱗台にある宴会場
・芳菲殿:蘭陵金氏の歴代当主の寝殿
【清河聶氏】
・拠点地域:清河(現在の河北省邢台市清河県)
・本拠地:不浄世
[清河にある場所]
・行路嶺:人食い砦があるといわれる山稜
・祭刀堂:お椀を上下逆にしたような形の石の建物
清河聶氏の先祖の墓とされているが、棺に納められているのは歴代宗主が使った刀である。
『魔道祖師』には、前回と合わせてもまだ紹介しきれていない場所がいくつかある。特に 窮奇道は、物語の中に場面を変えて何度も登場するが、はっきりとした場所がわからない。
それを含め、前回と今回で紹介しきれなかった場所は、いずれまたの機会に書くことにする。
気長にお待ち頂きたい。