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野草デビュー 207 バイケイソウ 有毒

 山は危険がいっぱい。凜としてカッコイイ株立ち。葉っぱの形も大きくて面白い。ドライフラワーのウバユリみたいだな?
 小川の向こうなので渡れず遠目に写真を撮るだけでした。近づかなくて良かった、有毒のバイケイソウだったのですから。

 

川岸にて。葉っぱが30cmくらい?大きかった。

茨城県広報より

バイケイソウに御用心! 

 近年の自然志向により、森林からのおくりものである山菜は、春の味覚として、多くの県民に利用されるようになってきました。
 それに伴い、ポピュラーな山菜のオオバギボウシ(うるい)と間違えて、毒草のバイケイソウを食べ、中毒を起こす事例が増えてきました。 

 バイケイソウは、死に至る危険性もある恐ろしい毒草です。この機会に、見分け方を完全にマスターしましょう。 

 1.バイケイソウの毒と中毒の症状 
新芽も葉も茎も根もすべて有毒で、毒性の強いアルカロイドを含みます。煮ても湯がいても天ぷらにしても毒は消えません。
 食べてから30分~1時間くらいで下痢や吐き気をもよおし、血管が広がって血圧降下、心拍数の減少、めまい、手足のしびれ、けいれんなどの症状が出ます。
 重症の場合は意識不明となって死亡します。 

 2.近年の茨城県内での中毒事例 
8件の事例のうち4件は,「おすそ分け」による中毒が含まれます。
 バイケイソウは、大きな群落を作るため、たくさん採りすぎて「おすそ分け」により被害が広がる可能性があります。毒きのこと同様に、「もらい物」にも注意が必要です。 

 3.生えている場所 
 バイケイソウもオオバギボウシも山地の湿地や川岸などに生えます。
 茨城県では、バイケイソウは県北部の奥山に限られますが、オオバギボウシは平地の里山にも見られ,観賞用として栽培もされています。
 芽吹きは,バイケイソウが4月上旬~中旬,オオバギボウシはこれより少し遅れるようです。両者は混生せず、発生時期もずれるので,現地で実物を比較できないことも、間違いやすい原因の一つです。

  4.見分けるポイント 
1.新芽の表面を観察しよう  
 中毒は,新芽の時期に起こります。どちらの新芽も,葉が幾重にも巻合い,葉巻を突き立てたような状態で生えてくるので,この時期が一番似ているからです。新芽の外側が,葉が開いたときに葉の裏側になります。バイケイソウでは,葉が葉脈に沿って蛇腹状に縦に折り畳まれているので,葉脈は縦縞状の溝となっていますが,オオバギボウシでは,葉脈が外側へ出張っています。  

★それでも自信がなければあきらめる 

 山野草の中には,死に至る猛毒を持つものがたくさんあります。調べても判断がつかなかったら,絶対に食べたり,人にあげたりしてはいけません。 

ウィキより


写真はウィキよりお借りしました。オオバギボウシに似てますね。

バイケイソウ

バイケイソウ(梅蕙草、学名: Veratrum oxysepalum var. oxysepalum)は、ユリ目シュロソウ科(メランチウム科: APG植物分類体系による分類)シュロソウ属に属する多年草で高山植物。

 従来の多くの分類体系ではユリ科に分類されていた。
 和名は、花がウメ、葉がケイランに似ていることに由来する。 

目 : ユリ目 Liliales 

科 : シュロソウ科 Melanthiaceae 

属 : シュロソウ属 Veratrum 

種 : Veratrum oxysepalum 

変種 : バイケイソウ V. a. var. oxysepalum 

 和名 バイケイソウ (梅蕙草) 


写真はウィキよりお借りしました。新芽。

分布・生育地 種(Veratrum album)は、ヨーロッパ、北アフリカ、シベリア、東アジア、アリューシャン列島、アラスカ州のスワード半島に分布する。その亜種のバイケイソウ(V. s. subsp. oxysepalum)は北東アジアと日本に分布し、その基準標本はカムチャッカ半島のもの。
 

新芽から若葉が萌えだしている。
写真はウィキよりお借りしました

日本では北海道、本州、四国、九州の山地から亜高山帯にかけての林内や湿った草地に分布する。 

形態・生態 


蕾。写真はウィキよりお借りしました

 開花時期は、6 - 8月。直径1.5-2 cmほどの緑白色の花を房状に多数つける(茎の上部に大形の円錐花序となる。)。
 6枚の花被片は長さ1-1.5 cm程の細卵形でその先尖り、雄しべはその半分程の長さ。 
 

開花期の草丈は0.6 - 1.5 mとなる。 中空で緑色の茎が直立する。
 

葉は長さ15 - 30 cm、幅10 - 20 cmの広楕円形から長楕円形で、その先が尖る。下部の葉は、基部がさや状になって茎を抱く。

 中毒  全草有毒で、誤食すると激しい嘔吐、下痢を引き起こし、多食すると血圧降下をおこし、呼吸減少、呼吸麻痺により死に至る場合がある。
 根茎にジェルビン、ベラトリン、プロトベラトミンなどのアルカロイドを含む。
 根茎は白藜蘆根(びゃくりろこん)と呼ばれ血圧降下剤として用いられたが、催吐作用や強い毒性があるので現在では用いられない。また、東雲草(しののめそう)の名で殺虫剤としても使われた。 芽生えの姿が、山菜のオオバギボウシ(ウルイ)やギョウジャニンニクとよく似ているため、毎年のように誤食して中毒する事例がある。ただし、バイケイソウはこれら山菜とは味が違う(不快な苦みがあるという)のが特徴。


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