久しぶりに本を読んで泣いた。 と言うか泣く事自体が久しぶりだった。 最近は、やりたい事とやらないといけない事に追われて本への没頭する感じが前より遥かに減っているのを感じていた。 でも本を読む事は辞めていなかった。 少しずつだけど読み続けていた。 読んでよかった。そう思えたのも久しぶりな気がする。 私も東日本大震災の経験者ではある。 当時小学6年生だった。 1番後ろの席に座っていた私は机の下で身を守りながら揺れがおさまるのを待っていた。 教室で飼っていたメダカの水槽か
本屋で見かける度に思っていた。 「分厚すぎるだろ!」 読書が好きって言ってるくせに東野圭吾の作品をちゃんと読んだ事ないというのは なんだか恥ずかしいなと思っていながらも分厚過ぎて読み切る自信が無かったのでなかなか手が出せずにいたのがこの本。 そう思っていたのに、こうして読み終えられたのは人におすすめされたから。 最近は本を読んでいる人に出会ってはおすすめの本を聞き、 おすすめしてもらった本は積極的に読むようになった。 これを勧めてくれた人は「白夜行はね、ほぼ官能小説だよ
今日、髪を切った。心機一転。 新しい道へ進むことへの覚悟、とでも言ったものか。 いや、ただ単にここ最近の暑さで長い髪が鬱陶しく思ったからだ。 長年、ロングだった髪は、切ってみると新しい自分になれた気がしてそわそわした。今もこの文字を打ちながらパソコンに反射する自分のシルエットに見慣れなくて、そんな事に気づいてしまう自分に嫌悪感を抱いたりもする。 誰かに見られて可愛いねって褒められるかな。 結局、他人に映る自分に期待していた。 最近はこんなのばっかりだった事に気づいた。
映画館で映画を見ていると、スクリーンから目を背けたくなって、その場にいるのが怖くなる時がある。 家でDVDを見ていると一時停止が出来るし、携帯なんかで見ていたら消す事もできる。 でも映画館ではそうはいかない。暗い中、映画に夢中の人たちの前をすみません、すみません、と頭を下げながら出ていかない限りは向き合うしかない。目だけは逸らせたとしても音は聞こえてくる、話は進んでいく。 ここ最近の私は映画館で映画を見ることを修行だと思っている。 閉ざされた空間で映画だけと向き合うこと
人と話すのが好きなはずなのに、無性に話すのが嫌になる時がある。 特に相手が気持ちよさそうに話を進めている時。それが理解の出来ない内容だとしたら尚更苦しくなる。 なぜかと言うと、「へぇ〜そうなんですね!それでどうなったんですか?」と嘘のリアクションをしないとその場が上手く進まないから。 話してくれてる人に嫌われたくないからなのだろうか。 話をうまく進める為の方法をそれしか知らないのかもしれない。 【「今は今の中だけじゃなく、過去の中にあるものだから」】 解説で朝井リョウが
騙された。 読み終わった今、ニヤニヤしながらこれを書いている。 実家の掃除を手伝いに行った時にどこからか出てきた年季の入った図書カードをこっそりポッケに入れ、東京へ持ってきていた。 3000円分くらいあったな。 本を買うときはあまり下調べをしない。 本屋さんで何にしようかと迷ってる時間が好きだから。 その図書カードで本を買い漁ろうと近所の本屋さんにいた時、この本を手に取って裏のあらすじを読んだ。 「究極の徹夜本です」と書かれていて、眠れない夜にはコイツで徹夜してやろう
残り22ページで手が止まった。読めなくなった。 読み切りたい気持ちと、 知りたくない、この本を読み終わりたくないという気持ちがずっと戦っていた。 これは本を読んでるとたまに起きる。 考え込んでしまってる時ほどこれは起きている気がする。 読みたいのに進まない。 止まっている間は他の本も読めない。 結末なんてものは人それぞれ解釈が違うけど、 なぜかこの本は私なりの解釈をする事自体が怖く感じた。 悲しくなる訳ではないし、内容がつまらないなんて、そんな簡単な理由じゃない。
久しぶりのミステリーだったけど、 読めば読むほど続きが気になって寝れなくなるこの感じが嬉しかった。 都内で爆弾が仕掛けられているという非現実的な話(可能性は0ではないけど)だからこそ、 現実を忘れられながら物語に没頭出来た。 「爆弾」を読みながら、昔読んだ「ラバーソウル/井上夢人」というミステリー小説を思い出した。 ラバーソウルは読み終わった後の余韻で涙が止まらなくて3日程ラバーソウルの事しか考えられなくなっていた。 愛が歪む事の悲しさと、 自分の欲望にあまりにも忠実に生
ブックカバーをかけたまま本棚で眠ってた本。 こんなところにいたのかと、ちょうど読む本がなくなったから読んだ。 スルスル読めて、自分の今の悩みとか不安に寄り添ってきて、心が重くなった。 また読むタイミングが違ったら 全く違う感想を持っていたかもしれないけど 久しぶりに、現実と本の世界を繋げながら読んだ。 また本に救われた気がする 百音ちゃんはもっと自由に、これからは少しは悪さもしながら生きてほしい。 縁切り神社で書きたいほど切りたいものは今は無いけど、弱さならいつ
誰にでもきっと怖いものはある。 お化けが出てくるかもしれないから夜のお風呂が怖い。事故を起こしてしまうかもしれないから運転が怖い。嫌われるかもしれないから発言するのが怖い。 周りから見れば、え?そんな事が?と思われるようなことでも本人にとっては人生が終わってしまうと思うほどに心配で堪らない事だったりする。 皆それぞれなんかしら抱えてたりする。 伊良部先生は否定も肯定もしないけど、とっても変。 最初は読みながら、変、とは言え精神科医だから、患者の為に何かしら意図があって、敢
僕は電車で背もたれに寄りかからない。 なぜなら隣に座っている彼女が背中を背もたれにべったりくっつけるからだ。 べったりと背もたれに寄りかかる彼女が右手を僕の方に伸ばしてきた 水だ。 はい、今すぐ。 リュックの横に刺した2リットルのペットボトルを渡す。 リュックの横って大体500mlが入るくらいのポケットだから、そうキャパオーバーだ。 でも無理矢理にでも入れる。 ないと彼女が困るからね。 横のポケットじゃなくてリュック本体に入れたらいいって? そんなの無理に決まって
歌舞伎町の喫茶店。 入った瞬間から感じるこの空気感。 普通じゃない。 ルノアールの雰囲気じゃない。 やべぇ。 角刈りで恰幅がいい刺青の入った男が、どデンとソファ席に座り、電話をしている。 ガラケーで。 ガラパゴスだよ。 今どきガラパゴス使いこなす人なんて皆既日食レベルのレア度。 きっと、あれなんだ。 飛び携帯。 「種子島でメンズエステやり〜や〜、お前。需要あるからめちゃくちゃ稼げるで。こっちから出稼ぎの女連れてっから。やれよ。億いくぞ。 てか、いけ、億。」 パタン
ずっと読んでみたかった本。 でも本屋さんに行くと新しい物ばかりに目移りしてしまって、なかなか読めずにいた本。 BOOKOFFで3冊並んでいたのを見つけたので1番状態が良いものを買った。 お風呂でアロマキャンドルを炊いて湯船に浸かりながら雰囲気と一緒に読むには少し軽すぎるけど、雑音をBGMにして電車の中とか、寝る前に一章とか、そんな時にすごく良い本。 ウフフって笑いじゃなくて、ふって鼻の穴からぬるい息が抜けるような笑いを誘われる。 作中に出てくるお母さんのお金に対する価