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ソ
宿題終わってたっけ、やばいやばいまずいまずい。
夕方、洗濯物を畳み終えて、ふと気づいた宿題の事。塾の宿題、長期休みに入ると忘れがちになる。そうじゃなくとも忘れやすいと言うけれど。
夏は日が長い。気づけば17時。明るいよ。カーテン越しに見える空は。
今年の夏も相当だけど、三年前の夏もかなり重たくて。コロナ禍は始まったばかりだったね。暑いけどそれを言い訳に勉強をやめることはしない。できなかった夏。
ぱたぱたと家の中を行き来して、ふと開いたひとつのアプリ。
なんだかみんなのつぶやきが慌ただしい。トレンドには彼の名前。
まさか、と胸が大きく一鳴り。
手が動くままに辿り着いた一つの動画。
少しそわそわした好きな人たちがいた。
外に出られない毎日だったあの日々、ある夢を見て飛び起きた。
大好きなあの人がステージの上で「ただいま~~~~~!」と話す姿。
うれしくて、うれしいとかそんなんじゃたりない感情だった。
目が覚めて子供みたいに泣いて、彼のファンの方がつくった動画を観てまた泣いて。いつかまた会えるのか、と見えない答え。
そして、ようやく言えた「おかえりなさい」。
彼は緊張した面持ちで「ただいまです」と言ってくれた。
今私は「ただいま~~~~~!」とステージで言う彼を観ている。DVDで。観られてるこの事実がとてもうれしい。申し訳ないけど、夏の気温よりも熱い気持ちでうれしさを感じている。ごめんね家族、あついのは私のせいかも。
憂鬱な毎日の中で太陽のように再び現れてくれた彼。
どうかあなたらしい「コ(個)」を、持ち続けてください。
アイドルになってくれて、アイドルという選択を選び続けてくれて、ありがとう。死ぬ気でステージに立つあなたが好きです。自分を一番大事にしてください。
2023.8.12.