見出し画像

あまりに酷い、青学「日本の外交」講義をあなたに知ってほしい

この記事は、少しでもバズって、そして一人でも多くの日本人に読んでほしい、という思いで書く。とても大事な内容なので最後まで読んで、是非拡散してほしい。

青学には、「日本の外交」という、外務省職員を講師に招いた講義があります。この講義では、外務省の中の人たちから日本外交が実際に考えていることを直接聞くことができます。

その中で衝撃なのは、外務省中東アフリカ局中東2課の職員による、中東外交に関する講義です。外務省が中東についてどう考えているのか、講師の方が正直に話す中で、日本の中東外交のあまりの酷さが露呈したと言っていい。私はこの先生の話が聞けてむしろ良かったと考えているし、それがこの記事を通して一人でも多くの人に広まってほしいと思っています。

軽い自己紹介や中東の基礎知識に関わる話の後、講師の方がまず言ったことはこうです。

「日本は欧米と違う、伝統的友好関係を生かした徹底的な外交努力をしているんですね。外交努力によって地域の緊張緩和と情勢の安定に交換していこうということです。」

更にこう続きます。

「中東は、民主化の進行がテロリストの出現につながる矛盾を抱えているんです。(中略)タリバーンも、アフガニスタンの民主制の中で不満を募らせて復活してきたんですよね。」

ここまでで彼が言いたいことはこうです。

・日本は欧米と違う外交をし、中東の安定に貢献している
・民主化が進むことは中東にとっていいことではない
→テロリストの独裁政治を許すことが日本の目指す中東外交である

驚くことに日本の外務省は、テロリストと仲良くすることが中東外交で一番大事だと考えているようです。これは決して極端な解釈ではありません。なぜならその講師は、その後をこう続けているからです。

「2021年、タリバーンがカブール制圧しましたが、一番大事なのは、アフガニスタンにおいてアメリカは敗北したということです。」
「タリバーンに対しては、女性の権利などが懸念されていたんですが、3年がたって、中国を中心に、国際社会はタリバンを認める空気になってきてます。」

「中国を中心」とした国々を国際社会と呼んでいることのおかしさはもはや言うまでもありません。

その上で、先生が言っているのは、タリバンのテロはアメリカの敗北で、国際社会はもうタリバンを政府として認めているので、いつまでも「テロリストだー」と言っていないで、日本も認めていきましょうということです。そして日本は、タリバンに積極的に媚を売っていくのだそうです。

講師の方が日本の取り組みとして挙げていたのは次の5つです。
・G7に先駆けたカブール大使館の業務再開
・対アフガン支援
・タリバーンとの直接対話と信頼醸成
・国連安保理ペンホルダー
・非難声明を通じた抗議

まともな感覚を持った人なら、この取り組みがいかに日本を貶める醜悪なものか、一目瞭然でしょう。

上の5つを一つひとつ言い換えてみます。
・日本はG7で唯一、大使館を通じてタリバンと繋がっている
・日本はテロリストであるタリバンを金銭的に支援している
・日本はテロリストと直接、信頼関係を作ろうとしている

その上で、これだけではあまりに体裁が悪いので
・とりあえずかっこいいカタカナ語で煙に巻く
・一応非難声明には参加して、テロリストの味方と思われないようにしておく

お分かり頂けましたか?日本国外務省は、G7と連帯するふりをしておきながら、隠れてこそこそテロリストと「信頼」しあっているのです。自由主義圏が一体になってタリバンを孤立に追い込んでいる中、日本は中国側の世界観に寄り添い、タリバンにとっての「友達」と化しているのです。

そしてそれは、冒頭に述べた通り、「中東は民主化せずにテロリストが支配する方が良い」と思っているからなのです。

そして先生は、テロリストと仲良くすることの意義をこう述べています。

「難しい国ではありますが、タリバーンとはうまくやっていく必要があると。全く価値観が異なりますが、異なる価値観の中で、どう強調するかが大事なんです。」

違います。大事なのはテロリストと協調することではありません。中東からテロリストを排除し、平和で民主的な中東を実現することです。

そして講義後の質疑応答。彼のやりがいは、タリバンと協力する政策を机の上で考えることだとのこと。アドレナリンが出るんだそうです。そしてこの後も、タリバンとの経済協力の会議に行くのだそうでふ。

講師の方は、外務省中東2課を代表していらっしゃっています。従って彼が話した内容は、単なる個人のお気持ちではなく、外務省全体の見解なのです。

この記事を通じて私が言いたいのは、講師の方が酷いとか、意識が低いということでは決してありません。そうではなくて、外務省が、上に述べたような基本的見識に立って中東外交を進めていると言う事実です。

日本の中東外交にはもはや、G7の一員としての自覚も、民主主義の理念も、テロと対峙する気概も何もありません。



いいなと思ったら応援しよう!