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便潜血が陽性と言われたら・・・①

1. 便潜血検査とは

便潜血(べんせんけつ)検査とは、便に血液が含まれているかを見る検査である。平仮名で書くと同じ「鮮血」とは異なり、「潜血」は見た目では分からない便中の血液を調べることになる。

方法は簡単で、2日間便を取るだけである。出た便の表面を検査用のブラシでなぞり、検体を採取する。注意点は2つ。1つ目は、血液は便の表面に付着するため、深く取りすぎないようにすること。2つ目は自動洗浄のあるトイレを避けること。便を取るためを立ち上がると、流れていってしまい採取できないことがある。

2. 陽性であった場合

便潜血検査は2日間分の便を調べるが、1日分でも陽性であれば、大腸カメラでの精密検査が必要になる。大腸カメラについては、また明日記載予定である。1回分のみ陽性であった場合、癌である確率は高くないものの、放っておくと癌になるポリープが見つかる可能性があるので、1回だけだからと放置するのではなく、大腸カメラを受けることを強くオススメする。ちなみに、便潜血検査が陽性であった方のうち、大腸癌が見つかる確率は3〜5%程度、大腸ポリープがある確率は50%程度とされている。

3. 毎年受けた方がいいのか

便潜血検査による大腸癌検診の対象年齢は40歳以上であり、毎年受けることが推奨されている。大腸癌の死亡率は男女とも40歳から増加し始め、40歳以上の方が毎年大腸癌検診を受けることで、大腸癌による死亡を約60~80%減らすことができる、という報告もある。

ただし、40歳未満の大腸癌もゼロではなく、若年であれば炎症性腸疾患と呼ばれる病気の方もいる。もし便潜血検査を受ける機会があれば、一度受けることをオススメする。また、便に目に見えて血液が混じっている場合には、40歳未満でも検査が必要である。早めに大腸カメラを受けられる病院の受診が望ましいが、夜間にカメラでの検査ができない病院もあるため、少し待てそうな場合は、まずは電話で相談してからの方がスムーズである。

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