還暦おばさんSnow Manのソロ曲MVについて考える

デビュー5周年の節目に発売するベストアルバム用に、各メンバーのソロ曲およびMVを制作(全曲3分超えのフルバージョン)。
さらにアルバム発売から間を置かずして、全員のMVをYouTubeで無料公開
今回のこの太っ腹戦略には、ファン歴半年アマチュアの私も驚きました。
 
身もフタもない言い方をすれば「目下売れに売れているからふんだんにヒトモノカネをかけられる」ということなのでしょうが、それにしてもまあ、ものの見事に9人9様の質の高いMVができあがってきました。
Snow Manらしいなあと個人的にうれしかったのが、こういう場合にありがちな「ふわっとしたいわゆるイメージプロモーションビデオ的なやつ」がひとつもなかったこと。
うれしいついでに、今回はこのソロMVについて、少しおばさん的考察をしてみたいと思います。
 
 
まず、なぜ「ふわっとしたいわゆるイメージプロモーションビデオ的なやつ」がなかったんだろう?という点ですが、私が考える理由は以下の2つです。
 
1.ふだんからメンバーひとりひとりが、「自分の強み」「自分がやりたいこと」「自分に求められていること」の3つのベクトルについてしっかり考えて自己把握できているから
 
2.ふだんからメンバー全員が真面目で謙虚に、礼儀と感謝を口に出して仕事に取り組んでいるため、一緒に仕事をする周囲からのサポートを得やすい環境作りができているから
 

この2つ、芸能界のみならず、一般社会で仕事をする上で成功するための条件でもありますね。

ひとつめの「自分の強み」「自分がやりたいこと」「自分に求められていること」。これは3つが重なることが自分の天職/向いている仕事だとして、会社や転職時の適性診断としてもよく使われます。
(私自身も「そろそろ潮時かな」というタイミングでこれをよく使っていました。そういう時ってだいたい頭がネガティブ方面の情報過多状態になっているので、これで客観的に整理してみるとすっきりするんですよね)
 
今回の9人のソロ曲は、この3つのベクトルの優先順位に明確な個人差があるようにみえて、私としてはたいへん興味深かったです。たとえばこんな感じ。
 
翔太くん・岩本くん・だてさまの3つのベクトル優先順位
①自分に求められていること、②自分の強み、③自分がやりたいこと

さくまくん・ラウールくん・目黒くんの3つのベクトル優先順位
①自分がやりたいこと、②自分の強み、③自分に求められていること
 

当然ながらこの優先順位にいい悪いは一切ありません。
私は、9人全員が自分自身の優先順位を明確に把握できている「個の力」と、異なるベクトルを包含できる「グループの力」、この2つをあわせもつSnow Manはやっぱりすごいね、と受け止めました。

 
そして彼らの思いを形にしていくためには周囲の協力が不可欠なわけですが、ここは個々の才能や能力もさることながら、9人全員の「謙虚で真面目+常に意識して感謝を口に出す姿勢」、これが間違いなく周囲のサポートを得やすい環境を作っていると思っています。

実際、SNとかかわったひとたちの感銘の声、みたいなものってよく耳(目?)にしますよねえ。どんどんメンバーの活躍の場が広がっていく中で、他業種を含む共演者とか監督さんとか振り付けの方とかスタッフさんとか。

これらの好意的な反応、実のところつい最近まで「売れてるときは周りはすりよってきてもちあげるもんだよ」とかな~り斜めにみていた私ですが、半年ばかり定点観測しつづけてきて、お世辞・ごますり・すり寄りの類をがっつり削ぎ落したとしてもなお残る声、これはリアルととらえていいのかもね・・・と思うようになった次第です。
と同時に、お世辞のみならず膨大な誹謗中傷の波にも日々さらされている(であろう)にもかかわらず、ずっと変わらず謙虚で真面目で常に感謝を表す姿勢を保ちつづけている彼らには、敬意を表するしかありません。
 
 
そんなわけで、今回の9曲のソロMVはどれも魅力的なのですが、さくまくんとふっかさんと目黒くんの3曲は、聞いてて気づいたら涙が出てました。
どれも悲しい曲じゃないのに。さくまくんの曲なんて底抜けに明るい応援ソングなのに。いったいどうしたこと???
それぞれ泣けた歌詞の部分、というか単語を列挙しますと。
 
「つらい朝もあるよな」by目黒くん
「自分ひとりじゃ出せない色だよ」byふっかさん
「君の幸せを願ってやまないよ」「存在自体にありがとう」byさくまくん
 
ご興味あればぜひ曲をYouTubeで聞いていただきたいのですが、私が泣けたところって、やっぱりSnow Manの「謙虚でまっすぐで真面目で感謝を表す姿勢」なんですよ
あんな多忙で眠れない日々が続いてストレスがたまることも多々あるだろうに、自分より周りを気遣い励ます利他の姿勢。面と向かっては言いにくいメンバーへの感謝をソロ曲にのせて伝える姿勢。愛する人の存在そのものをまるっと肯定して感謝する姿勢。

総じて(文章にしてしまうとめっちゃ陳腐ですが)「彼らが売れてよかった」。そして「こんな世の中だけどこういうグループが売れているのって悪くないよね」というのが素直な思いです。
そして、悲しいかな、どんなこともいつか終わりがくることを知ってしまっている還暦おばさんとしては、だからこその今の彼らが尊い。
唐突な涙はきっとそういうことなんじゃないかしら。
 
先日、バラエティ番組で目黒くんが、映画で共演した佐野くんから「Snow Manのこの先は?」と聞かれて、焚火を見ながら「ただただずっとみんなで仲良くいたい。シンプルだけどそれがすべて」と答えていました。

いや本当にSnow Manには、トシをとっても今のまま、思い切り距離近めのおじいちゃんたちで、ずっとわちゃわちゃしていてほしい。アクロバットなんてしなくていいし、なんなら歌わなくてもいいし。
私はそれをこの世で見届けることはできないけれど、どっかでどうにかしてウォッチしつづけるからさ。頼むよ!


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