【暴走した妄想】いい名言を思い付いた。けど何処かで聞き覚えがある。

※※注意※※
書き終えて読み返したところ非常に気持ち悪い文章となっており、場合によっては気分を悪くする可能性もあります。
読まれる際は体調を万全に整えるか、もういっそのこと読まないようにしてください。
また、閲覧後の本記事はお子様の手の届かない場所に保管してください。

「人はなぜ生きるのか」

この問題が出題されたのは紀元前にまでさかのぼる。
「考える」ことを生業にしていた古代ローマ人を長きにわたり苦しめ、今現在も明確な答えには至っていない。

しかし、この「人はなぜ生きるのか」と一文でまとめてしまうのは、あまりに抽象的で余計議論を複雑化させてしまってはいないだろうか。
私はそんな疑いを持っている。

つまるところ、この一文に込められたエッセンスを一度分解し、そこにブラッシュアップを加え、また一つの文章に再構築する。
そうすることで、この問題の早期解決を促し再構築された言葉は、また一つの名言として生まれ変わるだろう。

そうと決まれば早速作業に取り掛かろう。
とはいえ朝食を食べずして何か考え事するのは、効率が悪いと思われるので何か甘いものを摂取してから作業に取り掛かろうじゃないか。

その男はコンビニで購入したアンパンの袋を開け
バクバクと豪快に食べた

まず「なぜ生きるのか」に関して分解すると、二つの目的が混在していることが分かる。
ずばり、「生まれた目的」と「生きていく目的」である。

この二つの目的を分けて考えなければならない理由として、「生まれた目的」は他人から見た評価に近いものであるのに対し、「生きていく目的は」自分が生きていく中で価値を見出していくものであるため、混同して考えることが非常に難しいからである。

その男はアンパンだけでは物足りなかったのだろう
近くにある食パンの封を開け
ジャムとバターとチーズをのせ食べ始めた

次に「この問題に対してどうしたいのか」といった観点が隠れていることが分かる。
具体的には、問題に対しての目標と素直な感情を見える化する必要があるだろう。

「人はなぜ生きるのか」といった問題を抱えるからには、この問題の解答を答えることができる状態こそが、具体的な目標であることが分かる。

もし仮に「解答が答えられない」状態であるなら、それはネガティヴな状態、つまり「嫌」な状態であることが想像できる。

その男はかなり空腹だったのだろう
食パンを食べ終わるや否や
矢継ぎ早にカレーパンをがっつき始めた

さて、
上記の整理を含めて「人はなぜ生きるのか」の一文をリワークすると、以下の文章になる。

なんのために生まれて　なにをして生きるのか
こたえられないなんて　そんなのはいやだ！

ウム、我ながらかなりわかりやすくまとまったと思われる。
皆さまもそう思わないだろうか？

問題点の細分化、問題解決の目標、それに対しての文章の意図が整理されており、かつ無駄もない良い名言になったと言わざるを得ない。

……………………
………………………………

しかし妙だ。
この名言は今この瞬間生まれたはずなのに、何故か既視感がある。

遠い過去、物心があるかどうかもあいまいで、いないいないばぁでバカウケし、ウンコをオムツにブッ放してたくらいの時に近い感覚がある。

カレーパンを食べ終えて満足したのだろう
汚れた手を洗いに洗面所へと向かう
石鹸で手を洗い油と細菌類をバイバイキーンする

しかし、幼少期に既視感があるものの、これほど高度な哲学的難題を未就学児に吹き込んでいた可能性は極めて低いと考えられる。
例えるなら、四則演算もままならない人に偏微分とかを教えるのか、といった話になる。
無論、哲学的難題も偏微分も教えるはずはない。

つまり、今回の既視感のソース、いうなればこのデジャヴは就学以降の記憶をもとに探していくのが得策であるだろう。

小学生か？
中学生か？
高校生か？
もしくは大学？　
社会人になってから？

正直ここまで膨大な期間の記憶をたどるのは困難極まる。
脳をフル稼働させて、過去のスケジュールを開き、メールを一つずつ確認し、写真フォルダなども今一度見返す必要があるだろう。

男はPCに張り付き必死に記憶を辿っている最中だろう
その必死さは身体の変化としても出ており
脂汗で顔が濡れて力が出ないように見える

結局１時間ほど手がかりを探してみたもののクリティカルな情報を得ることは出来ずにいたが、人間の集中力の継続時間は50分程度であるため、一度休憩をはさむことにした。

というかそもそもこのデジャヴが判明したところで、何が得られるんだ？
何故今もなお必死でデジャヴを追いかけてるんだ？
名言を作っている人にでもなったつもりなのか？
いつからお前は相田みつをになったんだ？

そう考え始めた瞬間、私はデジャヴを追いかけるのを止めた。
貴重な休日を一時間も無駄にしてしまったと後悔しながら……
でも、こんな日もあっていいのだ。だってにんげんだもの。

男はFANZAにログインしお気に入りのAVを視聴し始めた
動画内の女優は「アン♡アン♡」と甲高い声で鳴いている
「アン♡アン♡」に相槌を打つように腰が「パンパン」と音をたて
女優のマ〇マ〇を男優のチ〇チ〇がズ〇ズ〇と犯してる

そして男は神妙な表情かつ鼻息を荒らげながら
己のチ〇チ〇をシ〇シ〇とし始めた
「今を生きることで」
「熱いこころ燃える」
「だから男はイクんだ ほほえんで」

………………………………
……………………

何故、哲学に関する問題を解こうとしたのか。
何故、新しい名言を提唱しようと試みたのか。
何故、デジャヴの原因を探したのか。

つい先ほど「賢者」へとジョブチェンジした自分だからこそ物申せる。
そんなことしてるくらいなら、家事をして日用品を買いあさりに出かけたほうが、よっぽど有意義であると。

さて、今日のタスクは、
・皿洗い
・来週分の食材の買い出し
・来週分の常備菜の自炊
といったところだろうか……

(ってか今日は確か近所のスーパーで豚肉と鶏肉が安い日じゃなかったかな？)
(産直にも新鮮なモロヘイヤが陳列されている可能性も高いしぃ……)
(いやー、オクラも捨てがたいぞ～～♪)
(お湯を沸かす間にオクラを板ズリしーの、さっとゆてたら水に移しーの、固くて食べにくい部分を包丁で落としーの、完成♡)
(あー、でも、大ぶりなオクラは稀にクッソ固いのがあるから注意しないとなぁ、ヨシ！！小ぶりなオクラ、略して小クラでいきましょう⤴⤴)
(ここまでくると豚肉は「茹で」一択！)
(茹でた豚肉をオクラの上に乗せて、ポン酢をぶっかけるに限る。おっと、ポン酢はまだあるかなぁ～？♡どうかなぁ～？♡)
(鶏肉は無難に、「しょうゆ」「料理酒」「みりん」で適当に味付けして常備菜に回すかな、なーんて🐔)
(そーだそーだ、どうせだったら卵も温泉卵にして常備しといたほうが絶対いいよな！うんうん！🥚！)
(オッッッケーェーーイ！イメージが固まってまいりましたー！)
(とかなんとか言ってる間に、皿洗い完了！乙！自分！！)

男は身支度を整え買い出しのため家を出た
哲学的な問題と性欲からは解放された男は
起床直後と比較し元気100倍になっていた

その時やせたかなしい老人がその様子を見ていたことに
その男は気づくことはなかった