舞台 あいつが上手で下手が僕で 人生芸夢篇 再び輝くカミシモ!感動と笑いのマリアージュ

めっっっっっちゃ面白かったんですけど!!!
私の大好きなカミシモが帰ってきた!!!って嬉しくなりました!!!
この舞台、もう最初から最後まで最高でした!

少しネタバレを含みますが、なるべく抑えつつ感想をお届けします。

まず、あらすじが発表されたときから一つだけ不安に思っていたのは、「ラストワルツ」の岬のお父さんが末期がんという設定でした。人の死を物語のスパイスにするような作品だったら嫌だなと思っていたんですが、その心配は杞憂でした。岬が「お父さんがいなくなるかもしれない」という現実に直面し、真剣に向き合おうとする姿に心を打たれました。

岬役の和田琢磨さん。やはり演技がうまいと感じました。
岬のお父さん役というのは存在せず、空のベッドに向かってお父さんが居るかのように演じられていました。
昔は威厳あふれて怖くて嫌いだった父親が病気で弱って手だってこんなにも小さくなって自分は父親からの反発心からお笑い芸人になったんじゃなくて本当は認めてもらいたくてお笑い芸人になったんだって岬が改めて気づく瞬間。
本当にお父さんがそこに寝てるように感じました。
ありきたりなシチュエーションだとも思うんですけど、ありきたりなシチュエーションってある程度みんなの期待値があってそれを超えるのって難しいはずなんですよね。でも、その期待値を超える演技を見せてくれたので、私の中のモヤモヤが晴れたんだと思うんです。
岬の相方の高砂の明るさもあまりことを重くしすぎず上手く作用していたのかなとも思いました。

ストーリーは、ドラマを通して皆が目指してきたサンパチファンタジスタ、通称パチワンの準決勝までの話でした。
パチワンってM-1と同じシステムで準決勝と決勝が同じ日にあるのかと思ってましたがパチワンは準決勝で勝ち残った者が別日の最後の戦い決勝戦にコマを進めるという大会のようです。

岬のお父さんの話をはじめ、ロングリードが絆を確かめあったり、島の借金話と色々な話が絡まり合い話が進められるんですが、上手く話が転がっていて飽きることなくあっという間に公演が進んでしまいました。

特に島が忘れていた借金が500万に膨れ上がりもう優勝する以外では話がたためないのでは???ってなったところからまさかの借金が原本の50万だけになるくだりの流れが本当に気持ちよくて、ここからどうにかなることってあるんだってストーリーの巧さに思わず唸りました。

私はこれで一話できるのになという話が4個も5個も絡まりあって進んでいくストーリーが大好きなので今回のカミシモ、本当に私好みの舞台でした。

最後ちゃんと漫才で締めてくれたうえ、面白い漫才だったのも満足度が高かったです。
ちょっと短めの漫才だったかなと感じましたがリズム感があって三者三様、それぞれコンビの味がよく出ているネタでした。

最後はもちろん歌唱コーナーもあり、1階席は客降りもあって大盛りあがりでした。
でも、この歌唱コーナーがおまけに感じられるくらい本編が面白かったです。正直、ドラマのラストが不完全燃焼だった分、今回の舞台がこんなに面白かったことが本当に嬉しくてたまりません。

カミシモの魅力がぎゅっと詰まった今回の舞台、笑いと感動がこれほどまでにバランスよく詰まっているのはさすがです。
ここで終わるはずがないだろという、今後もきっと面白い話が展開していくんだろうなということを示唆するような終わり方だったので、ぜひカミシモシーズン4の制作もなにとぞお願いします!

ドラマでもしカミシモを離れてしまった人がいたらもう一度カミシモを信じてみませんか?
そんな気持ちにさせてくれる舞台でした。

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