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isolde 1

___saison du vent

暗闇に咲く一条の毒牙に支えられていた赫の花
次第に膨れあがる 魅惑と 叡智
それは、心の傷の感傷もお節介な脳の介在も無い
果てしなく寛いだ存在が僕の中でこじ開けてくる

叫び

無常の悦びと 極まった歓喜が 更に高まってゆく
ある「気付き」

ドームの屋根は吹き飛んだ
吸収するのに精一杯だ
無我夢中で飲み込む

ともすると溺れがちな哀しみに引っ張られてしまうけれど
小鳥たちが救助しに小さな羽をばたつかせて駆けつけてくる それ程重大な「事件」の渦中にいる

黒き夜は豊穣な愛で満ちていたのだ

一旦ボキャブラリーを棄てよう

涙も拭うのをやめてしまおう

喉元を塞いでいた濁流に流されるのに任せてしまえ

お前らも自由だ


今いったいどんな時を生きているというのだ
攻め込んで来た戦渦にはしゃぐなというのだ

なんて愚かで愛おしい 屑共だ
死ぬなよばかのままで


まだ、始まりもしていない
開闢の扉を開けるのが役割だった

isolde___


世界は少しだけ満足したのか一旦収まる

重々しい悪事の所業の大元に
転がり落ちていたとは

何よりだよ
お前はかけがえのなかったものだ
愛してやまなかったものだ
手放してはならなかったものなんだ
イノチオトシテモ!




未解決の布石をまだまだ拾いきれていなくてごめんよ

(摩り替えられた麻薬と秘儀によって
狂わされた人民に捧げる)





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