罵声ドモ
三月二日、冬の重さは薄くなって夜の色が黒さを増している。駅には休日で出かけていた人、働いていた人、学生さん…がホームへと続く道へと歩みを進ませて、時はゆっくりと流れている。前にはカップルがいて、手をつないでいる。私はそんな簡単なことを大変怒る。そんなのをこの独り身の私に見せている、なんて自己中な思考を走らせて。あの指一本一本にセメダインを塗って一生忘れない仲に具体的にさせてやろうかしらなんて思う。けどその考えはむしろ奴らには好都合で、にこやかに僕に笑うんだろうな。体の中の寒さがより一層強まってきた。
今日はどうやら僕が受けた大学の合否がでる日で、Twitterにはそれ関連の話題がちらほらと見える。僕はこの大学に落ちて、次のために今日も足しげく予備校に通う。ホームには電車はまだ来ない。
「受かりました(^^)次の試験でも受かってやります!」
心底羨ましい。
「G大ダメ…T大の人よろしくです(^ω^)」
ご愁傷。
「一次通過あああ!!!」
おめでとう。
ホームにはまだ電車は来ない。後ろには待つ人が話をしている。
人生にたらればを言うのは簡単だけど、それを思うたびにどんどん自分が死んでいく。そうすると自分が悪になんてなりたくないから、自分を褒めるけどそれは接ぎ木で、すぐに壊れてしまう。脆い。儚い。
Twitterに最近はやりの漫画の記事があって、読んでいる。漫画っていうのは、始まりがあって、その人の人生の部分だけを描いて、あたかも毎日が何かの連続であるかのように見せて、ハッピーな気分が一番になった瞬間に終わる。きっと主人公はその時最高な気分で時を終える。ふざけるんじゃねえ。強く思う。ホームの外へと携帯を投げてしまいたい。きっと飛ばしたらレールにあたって壊れてしまうんだろうな。部品が中を舞っていく様が、まるで星見たいなんだろう。でもそれをしてしまえるほどの度胸はないんだ。
電車はまだ来ない。後ろには雑音が強調して聴こえて、僕はイヤホンの音を3個上げる…。