11月の食品値上げと美容医療の値上げについて
今年は美容医療の値上げについてご質問をいただく機会が多いですが、11月から一部の食品値上げが発表され、またご質問をいただく機会が増えてきましたので、改めて私なりの見解をお伝えしておこうと思います。
結論から申し上げると、私は今のタイミングでの美容医療の値上げは原価が上がり、値上げをしないと利益が確保できない物販以外、オペや治療、施術に関しての値上げは反対の立場を取っています。
確かに総務省統計局の最新の資料(2023年9月)によれば、
総合のCPIは前月同月比で3%上昇。
生鮮食品を除いたコアCPIは2.8%上昇。
生鮮食品、エネルギーを除いたコアコアCPIは4.2%の上昇となっており、全体的に物価が上がっていることがわかります。
しかし、これは円安や世界各地で起きている紛争でモノの原価が上がっているために起こっているコストプッシュインフレの要素が強く、純粋に消費者のニーズが増大したことによるディマンドプルインフレではないと思います(一部、国内の動きが活発化し、インバウンド増加でニーズが増えている宿泊料などはこれに近いと思いますが・・・)。
また、内閣府の最新の資料(2023年4~6月)をみると、
実質GDPが1.2%成長となっていますが、細かくみてみると、
民間最終消費支出はー0.6%。
民間企業設備はー1。
輸出が3%になっています。
これは何を意味するのか?
一般消費者は物価高騰により、買い控えを始めており、中小企業は投資を控えており、経団連を中心とした大企業の輸出企業が儲かっているだけなのではないか?ということがわかります。
以上のことから、私たちの患者の中心である一般消費者の大部分は物価高騰により、今、買い控えをしており、オペや治療、施術料金を値上げした場合、患者数が減る可能性が高いということがわかります(ただし、一部、患者のニーズのある独自固有のオペなどは除く)。
ですから、未だ美容医療の物販を除くオペや治療、施術においては、お得感を打ち出すことが重要で、値上げをすべきではないというのが私の意見です。