最近、ご相談内容とともに回答させていただく内容の質も変わってきている?
今まではモデルの美容クリニックで成功した事例を教えて欲しい。
それを真似して売上を上げられれば良いというような院長が多かったような気がしますが、最近ではその傾向が変わってきているように感じます。
まだ郊外の美容クリニックはモデルクリニックの成功事例をもとに活性化すれば、簡単に売上が上がるエリアはたくさんありますが、超都心、都心のクリニックではそれが難しくなってきています。
さらに、最近では自ら目覚めて、本来ご自身のやりたかった医療を実現したいという先生もいらっしゃいます。
そして、そういう美容クリニック様からコンサルティングのご依頼をいただくときは、かなりカスタマイズしたコンサルティングを行うことになるわけですが、最近、怖いなと思ったご相談事例をご紹介すると、
①超都市の売上が減少している美容クリニックが、他院でうまくいっていそうなモデルをそのまま真似し、売上を上げたい
②保険診療、美容医療、物販をやられている美容クリニックで、保険診療の患者が多過ぎて困っているので保険診療の患者を制限し、その分をご自身のやりたかった美容医療や物販の売上でカバーしたい
というようなご相談です。
まず①は他院で何となくうまくいっていそうという雰囲気で判断されており、実際にどれぐらい売上が上がっているのかを確認されていないケースが多いです。
そして、実際にそのクリニックを調べてみると見た目は派手ですが、たいして患者が来ていない。
見かけにだまされ、間違った方向性に舵を切ろうとされているパターンです。
超都心や都心はもちろん時流をいちはやく察知し、それを取り入れることは非常に重要ですが、まずは院長、クリニックの長所・強みをいかに活かすかを考えていただいた方が良いのではないかと思います。
また、最近、②のようなケースでお問い合わせをいただくことが増えています。
こういう場合は保険診療の患者を制限する前に実際に患者制限することで、どれぐらいの減収になるのかをしっかりシミュレーションして数値でつかみ、具体的にどれぐらい美容医療、物販の売上でカバーすれば良いのかを事前に把握すること。
そして、もし、それが難しいようなら、また別の方向性を考える必要があります。
②のようなケースでご相談いただく院長は実際の減収になる数値を把握していないことが多いため、もし、実際やっていたら、後で相当後悔されるだろうなぁというパターンが多いです。
そのようなわけで、クリニックの方向性を決めるときは是非客観的な視点をもって検討していただき、最終的に決定していただければと思います。